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歯根膜炎 しこんまくえんperiodontitis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

歯根膜炎
しこんまくえん
periodontitis

歯根の表面と歯槽骨の間にある軟組織,歯根膜に起る炎症。しかし実際には,炎症は歯根膜にのみ限局せずに,歯槽骨,セメント質,歯肉にも及ぶから,これらを一括して歯周炎と呼ぶ傾向にある。う蝕虫歯)から歯髄炎を経て,感染が根尖孔を通じて歯根膜周辺に広がる場合と,歯周ポケットから辺縁の歯肉に沿って広がる場合とがある。急性の場合には疼痛が激しく,歯が浮く感じがあり,歯肉は赤くはれる。重度の場合には発熱し,膿瘍ができ,リンパ節もはれる。

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百科事典マイペディアの解説

歯根膜炎【しこんまくえん】

歯根と歯槽(しそう)骨の間にある膜様組織(歯根膜)の炎症。根尖(こんせん)性と辺縁性に区別される。虫歯から歯髄炎を経て起こることが多く,その他,細菌感染,外傷などによる。
→関連項目歯周組織

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栄養・生化学辞典の解説

歯根膜炎

 歯根膜の炎症.歯周病齲蝕の症状の一つ.歯垢などが原因で歯肉炎,歯根膜炎と進むことがある.歯髄炎からも起こる.

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世界大百科事典 第2版の解説

しこんまくえん【歯根膜炎 pericementitis】

歯根膜とは,歯とその周囲の歯槽骨との間の狭い空隙にある膜状の軟組織であり,歯を支える歯周組織の一部をなしている。歯根膜炎はこの組織に生じた炎症性変化である。虫歯が原因となって生じた歯髄の炎症ないし壊疽(えそ)が,歯根の先端の小孔を通して周囲の組織を刺激するために生じることが多く,ときには歯の治療薬剤や治療用の器械によって歯根膜が傷害を受けて生じることもある。炎症は歯根膜のみにとどまっていることは少なく,周囲の歯槽骨の炎症を合併して歯周炎となっていることが多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

歯根膜炎
しこんまくえん

歯周組織の一つの歯根膜に生じた炎症をいう。歯根膜は、歯を歯槽骨内に保持する薄い組織であるため、炎症がこの薄い組織にだけ限局していることはほとんどなく、歯槽骨炎をも併発していることが多い。したがって、一般には両者を含めて歯周炎(歯周組織炎)とよばれている。この疾患は、歯髄の炎症、壊死(えし)に継発するほか、治療器具による根尖(こんせん)歯周組織への傷害、歯を治療するときの薬剤の副作用等が原因となって生じることが多い。慢性の状態では、歯が浮いた感じ、物をかむときの痛みといった症状があり、急性化すると激しい自発痛がみられ、舌で歯に触れても痛みがおこる状態となる。こうした場合は、歯の安静を保ち、抗生物質投与で急性症状を抑え、自発痛がなくなってから根管治療、または抜歯等の処置を行う。[吉野英明]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の歯根膜炎の言及

【虫歯】より

…歯髄炎を放置しておくと炎症は歯髄全体に広がり,やがて歯髄は壊死する。そして炎症が根尖部(歯の根の先)に及び,歯根膜炎を起こす。歯の痛みは激しく,歯が浮いて,物がかめない状態が続く。…

※「歯根膜炎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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