毀つ(読み)コボツ

デジタル大辞泉 「毀つ」の意味・読み・例文・類語

こぼ・つ【毀つ】

[動タ五(四)]《古くは「こほつ」》
こわす。破壊する。
「その形の美しさはまだ決して―・たれてはいなかった」〈三島美徳のよろめき〉
そりとる。けずる。
「並ぶ頭の…片端るやら―・つやら」〈浄・国性爺
[類語]壊す破壊する損壊する毀損きそんする破損する損傷する損ずるそこなう傷付ける欠く砕く割る破る崩すつぶ打ち砕く打ち壊すぶち壊す取り壊す叩き壊す破砕砕破全壊壊滅

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「毀つ」の意味・読み・例文・類語

こぼ・つ【毀・壊】

  1. 〘 他動詞 タ行四段活用 〙 ( 古くは「こほつ」 )
  2. とりこわす。破壊する。うちくずす。くだく。
    1. [初出の実例]「大きに風(かせ)ふいて、木を折り屋を発(コホ)つ」(出典日本書紀(720)舒明一〇年七月(図書寮本訓))
    2. 「壊 コホツ〔書〕」(出典:書陵部本名義抄(1081頃))
    3. 「此の宿所をば定て毀(コボ)ち焼くべしと憤られけれども」(出典:太平記(14C後)三七)
  3. そりとる。けずりとる。
    1. [初出の実例]「片端剃(そる)やらこぼつやら、糸鬢、剃刀次第」(出典:浄瑠璃・国性爺合戦(1715)千里が竹)

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