水先案内(読み)ミズサキアンナイ

デジタル大辞泉 「水先案内」の意味・読み・例文・類語

みずさき‐あんない〔みづさき‐〕【水先案内】

船舶が港を出入りするときや内海運河などの水域を通航するとき、水路を安全に案内すること。また、その人。

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精選版 日本国語大辞典 「水先案内」の意味・読み・例文・類語

みずさき‐あんないみづさき‥【水先案内】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 船舶が港湾に出入りするとき、内海や運河などの水域を通航するときに、その船に乗り込み、または水先船で正しい水路を案内すること。また、その人。水戸案内。水先。道先。→水先区
    1. [初出の実例]「又右軍艦出帆の節水先案内(ミヅサキアンナイ)はこれ迄の通り外国掛の重役の内一人」(出典:近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉三)
  3. ( 比喩的に ) 進むべき道を案内すること。
    1. [初出の実例]「俺達は敵の水先案内をして了ったのだった」(出典:軍隊病(1928)〈立野信之〉一)

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改訂新版 世界大百科事典 「水先案内」の意味・わかりやすい解説

水先案内 (みずさきあんない)

水先ともいう。船を嚮導(きようどう)することで,その任に当たる者を水先人(パイロットpilot)という。多くの国において,沿岸河川,水道,港湾など地方的特殊水路事情に精通した者に水先人としての資格を認め,水先の免許を与えていることからみても,かつては航海の指導,航路の指示が主たる技術的内容であった。ヨーロッパの北海水先,日本の内海水先などにその形が残ってはいるが,現在では水路,気象などの自然的条件がきびしく,航行規則など人為的条件も複雑な水域で船を操縦する運航技術の指導ないし助言へと重点が移りつつあるといえよう。日本の〈水先法〉によれば,水先とは定められた水域(水先区という)において船に乗り込み,その船を導くことと規定され,水先人の免許の要件,水先人以外の者の水先行為の禁止なども定められている。水先人の免許を受けるには,3000総トン以上の船舶の船長経歴が3年以上あり,水先人になろうとする水先区で一定期間実務を修習し,運輸大臣の行う水先人試験(身体検査,学術試験)に合格することを要し,免許を受けたあとも5年目ごとに更新を受けなければならない。2007年の政令で定める35水先区のうち,強制水先とされている10水域(横浜川崎区,横須賀区,東京湾区,伊勢三河湾区,大阪湾区,備讃瀬戸区,来島区,関門区,佐世保区,那覇区)では,船の安全かつ能率的な運航を維持するため,一定の船の船長には水先人を乗り込ませる義務がある。その他の水先区は船長の要請を受けて水先人が乗り込むいわゆる任意水先である。船長は正当な事由がない限り乗り込んできた水先人に水先をさせなければならず,水先人も正当な事由がない限り求めに応じて誠実に水先をしなくてはならない。水先人は事実上船の操縦を任されるといえるが,強制水先であっても任意水先であっても船の運航上の責任と権限は船長にある。水先人が水先をしたときは,報酬として,船の総トン数と喫水を標準として定められている水先料の支払を受ける。なお,各水先区の水先人の最低員数は国土交通省令で定められている。
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百科事典マイペディア 「水先案内」の意味・わかりやすい解説

水先案内【みずさきあんない】

船の入出港や,運河,内海など危険水域の航行に際し,水先人が乗船し,船長に代わり直接操船を行い,船を安全に導くこと。水先法(1949年)により300総トン以上の外航船などは,指定の水先区では原則として水先案内を受けなければならない。

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