水制(読み)スイセイ

百科事典マイペディアの解説

水制【すいせい】

川筋を安定させたり,洪水堤防川岸に激突するのを防ぐために,堤防や川岸から川の中心部に向けて突き出す形で設けられる工作物。流水の方向に作られる縦工(平行工)と,ほぼ直角に張り出す横工がある。杭(くい)を並べて打ち込んだ杭出し,土砂で築造した土出し,コンクリートブロック床,聖牛(ひじりうし),蛇籠などさまざまなものがある。
→関連項目護岸信玄堤

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世界大百科事典 第2版の解説

すいせい【水制 groyne】

河川の川幅は,何十年に一度という大洪水によって形成され,また,堤防間隔も数十年から200年に一度発生するような洪水を対象に設計されているから,ふだん流水の少ないときは,広い川幅の中を流水が乱流し,川筋が一定しないことが多い。川筋が一定しないと用水の取入れが不便であり,舟運に必要な水深を確保することもできない。また,川筋が堤防や川岸に近づきすぎたところや河道の屈曲部では,洪水が堤防,川岸に激突し,その決壊や破堤の危険が生ずる。

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大辞林 第三版の解説

すいせい【水制】

海岸や河川の水勢を緩和し、また流れの方向を整えるために水中に設ける工作物。蛇籠じやかご・テトラポッドなど。みずはね。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

水制
すいせい
groin

河川の流れを制御するために河岸から流れの中心に向かって突き出して設置される工作物。水制は流水を流れの中心に押しやったり(水はね効果)、流れに対する抵抗となり、河岸付近の流速を遅くして(粗度効果)、河岸浸食を防止する。流路が乱流する河道では、低水路・舟運路を固定するために設置される。河岸に沿って複数の水制を配置することが多いが、水制と水制の間に土砂が堆積(たいせき)して植物が生えるなど水制群は河岸に変化を与え、水生生物の生息の場となる。水制には粗度効果をもつ透過水制と水はね効果をもつ不透過水制(越流型、非越流型)がある。透過水制には杭(くい)水制、枠水制、コンクリートブロック水制などがあり、不透過水制には土出し水制、石出し水制などがある。川 登]

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精選版 日本国語大辞典の解説

すい‐せい【水制】

〘名〙 洪水でないときに、河川が広い河川敷の中で蛇行したり流路などを変えたりしないように、河岸から河の中に突出させて設ける工作物。杭・沈床・蛇籠、または石塊やコンクリートなどでつくる。みずはね。

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