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水産業復興特区 スイサンギョウフッコクトック

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デジタル大辞泉の解説

すいさんぎょう‐ふっこくとっく〔スイサンゲフフクコウトクク〕【水産業復興特区】

漁業法により漁業協同組合が優先的に管理する漁業権を、一定の要件を満たす事業者に直接付与することができる特別な地区。民間資本・技術の導入により、東日本大震災で大きな被害を受けた水産業の復興を促進させるのがねらい。

出典|小学館
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

水産業復興特区

漁協に入らなければ取得が難しかった漁業権(漁をする権利)を企業に直接与える制度。東日本大震災後の「復興特区没に基づき、村井嘉浩知事が提案し、2013年4月に国が認定した。民間企業の資本を活用し、漁業の復興を早めることが狙い。被災した漁業者との連携などが条件になっている。

(2014-09-14 朝日新聞 朝刊 宮城全県 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

水産業復興特区
すいさんぎょうふっこうとっく

漁業協同組合(漁協)に優先的に与えられてきた漁業権を、地元漁業者と連携した民間企業にも開放する制度。正式名称は「水産業復興特別区域」で、水産特区ともいう。2011年(平成23)3月に発生した東日本大震災で水産業が壊滅的な被害を受けた地区について、民間企業のもつ資本力、販売力、雇用力などを活用できるように規制緩和し、水産業を早期に復興・再生するねらいがある。2011年5月、宮城県知事の村井嘉浩(よしひろ)(1960― )が政府の復興構想会議で水産業復興特区構想を初めて提唱した。宮城県は2013年4月10日、石巻(いしのまき)市桃浦(もものうら)地区を水産特区とするよう復興庁へ申請し、同年4月23日に復興庁から認定を受けた。宮城県は漁業権が更新時期を迎える同年9月に、石巻市桃浦地区のカキ養殖漁師15人と仙台市の大手水産会社が出資して設立したカキ生産会社に漁業権の免許を交付した。漁業権を得たことで、漁協などに納める手数料が不要となるほか、カキの販売ルートや出荷時期を自由に決めることができる。水産会社経由で社員の募集も可能で、漁業後継者不足の解消にも役だつとしている。
 水産業復興特区は東日本大震災復興特別区域法に基づいて設けられ、3種類ある漁業権のうち養殖業に与える特定区画漁業権の一部について、「地元漁業者を7割以上含む法人」または「地元漁業者7人以上で構成される法人」にも漁協と同様に漁業権を与える仕組みである。復興庁は、(1)地元の漁業者のみでは養殖の再開が困難、(2)地元漁民の生業の維持など活性化に役だつ経済的・社会的効果が確実に存在する、(3)水面の総合的な利用に支障を及ぼさない、といった特区条件を満たしているとして認定した。ただし地元漁協は、民間企業の参入によって「漁場の決定など海域内の漁業全体が混乱する」「採算が悪くなれば企業は撤退し、結果として海が荒れてしまう恐れがある」などの理由で制度そのものに反対している。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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