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漁業法 ぎょぎょうほう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

漁業法
ぎょぎょうほう

昭和 24年法律 267号。漁業生産に関する基本的制度を定めたもので,水面を総合的に利用することによって漁業生産力を発展させ,あわせて漁業の民主化をはかることを目的としている。漁業権および入漁権,指定漁業漁業調整漁業調整委員会および中央漁業調整審議会に関する諸規定がある。

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知恵蔵2015の解説

漁業法

漁場の利用関係を規定した漁業に関する基本法。現行漁業法は、1949年に戦前の明治漁業法を全面的に改正して作られた。漁業法では、一定の漁場で他人を排除して漁業を営む権利を漁業権(fishery right)と規定している。水面を共同で利用して漁業を営む権利としての共同漁業権、ノリ、カキなどの養殖に関する区画漁業権、27m以深に設置される大型定置網に与えられる定置漁業権の3つである。共同漁業権と区画漁業権の一部である特定区画漁業権は、漁業協同組合または同連合会に対し免許が与えられるので、組合管理漁業権と呼ぶ。漁業権の免許は、国の「委任事務」として都道府県知事が行う。漁業法は、沿岸・内水面漁業を中心とした漁業権漁業を規定する一方、沖合・近海・遠洋漁業許可漁業としている。カツオ一本釣りマグロはえ縄、大・中型巻き網など、規模が大きい遠洋・近海漁業農林水産大臣許可の指定漁業とし、小型底引き網、流し網あぐり網、敷網など地先沖合漁業を知事許可としている。

(榎彰徳 近畿大学農学部准教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

ぎょぎょう‐ほう〔ギヨゲフハフ〕【漁業法】

漁業生産についての基本的な制度を定めた法律。漁業権入漁権指定漁業・漁業調整などについて規定する。現行法は明治34年(1901)制定、同43年一部改正、昭和24年(1949)全面改正された。

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百科事典マイペディアの解説

漁業法【ぎょぎょうほう】

漁業生産の基本的制度を定めた法律(1950年施行)。最初の漁業法は1901年,従来の漁場制度を法制化する形で制定(1910年改正)。戦後の新法は漁業制度を改革し,漁業調整委員会を設け,旧漁業権を有償で消滅させ,新たに漁業権を免許し,漁業調整の民主化,合理化を推進した。
→関連項目漁業協同組合漁村入漁権遊漁

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世界大百科事典 第2版の解説

ぎょぎょうほう【漁業法】

漁業生産についての基本的な制度を定めた法律(1949公布)。明治維新によって,漁場の領有を前提として漁業制度を支えていた封建領主およびその家臣団の支配機構は廃除されたが,漁場の占有を主体とした漁場の利用・収益関係自体は実質的には一応そのまま継承された。明治政府は従来の貢租諸役をそのまま租税という形で承継し,これによって間接に漁場の現実的占有関係を承認するとともに,慣行先規をそのまま続けさせて漁場秩序の混乱を避けた。

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大辞林 第三版の解説

ぎょぎょうほう【漁業法】

漁業に関する基本的法律で、漁業権・入漁権・指定漁業・漁業調整委員会・内水面漁業などについて規定している。1901年(明治34)制定され10年に改正された旧漁業法を、49年(昭和24)全面的に改正したもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

漁業法
ぎょぎょうほう

漁場をだれにどう使わせるかという漁場利用関係を中心に定めたもので、漁業生産に関する諸制度の基本をなす法律。

第二次世界大戦前の漁業法

日本で漁業法が初めて制定されたのは1901年(明治34)で、それまでの江戸時代を通じ各藩ごとに形成されてきた基本的漁場利用関係(旧慣という)の追認的規定に対し、統一的・近代法的整備が行われることになった。この1901年に制定された法律(明治34年法律第34号)をさらに全面的に改正した1910年の漁業法(「明治漁業法」と称す。明治43年法律第58号)によって、戦前の旧漁業法の体系的整備がなされた。この基本的内容は漁業権制度と漁業組合に関するもので、前者については、漁業権を物権とみなして土地に関する規定を準用するとともに、これまで受け継がれてきた旧慣を諸外国の関係法を学びつつ近代法的に容認する立場から規定した。すなわち、各集落の地先水面における地元住民の入会(いりあい)漁業の権利は「専用漁業権」、他集落の地先水面への入会慣行は、他の専用漁業権に対する「入漁権」、個別的に漁場を独占利用する漁業のうち、漁具を一定の場所に定置するものは「定置漁業権」、魚貝藻類等を養殖するものは「区画漁業権」、その他の漁業慣行は「特別漁業権」としてそれぞれ免許されることになった。なお専用漁業権には、慣行に従って免許される「慣行専用漁業権」と、慣行によらず新たな申請によって「漁業組合」のみに免許される「地先水面専用漁業権」の2種類があった。後者については、漁業組合(連合会)の構成、機能、共同事業等に関する規定の拡充・整備が図られ、その後における漁業協同組合制度の発展の基礎となった。[廣吉勝治]

第二次世界大戦後の漁業法

第二次世界大戦後の漁業法制定は、1949年(昭和24)に連合国最高司令官総司令部(GHQ)の日本民主化政策の一環として実施されたもので、前年制定をみた水産業協同組合法と並んで漁業制度改革の中心的内容をなしている。この新漁業法(昭和24年法律第267号)の制定により、明治漁業法に基づく旧漁業権はすべて政府が補償金を交付して一斉に消滅させ、新漁業権への全面的な切換えが行われた。このときの漁業権証券による補償額は約180億円と当時としては破格の規模となった。
 第二次世界大戦後の漁業法は、その目的を「漁業者及び漁業従事者を主体とする漁業調整機構の運用によつて水面を総合的に利用し、もつて漁業生産力を発展させ、あわせて漁業の民主化を図ること」にあるとしており、その基本的構成は、総則、漁業権及び入漁権、指定漁業、漁業調整、漁業調整委員会等、土地及び土地の定着物の使用、内水面漁業、雑則、および罰則となっている。免許漁業の内容となる漁業権制度については、その法的性格づけや基本形態において明治漁業法の規定を継承しつつ再編するとともに、不在地主的・寄生的な漁業権保有の排除(譲渡や賃貸借の禁止)、自営的な地元漁業者を構成員とする漁業者団体最優先の規定を付与する等多くの抜本的改革が図られた。また漁業法の適用範囲は、公共の用に供している(あるいは、これに連接している)一般の海、河川、湖沼であり、私有水面は範囲外になる。領海内では日本人に対すると同様外国人に対しても適用される。他方、日本人に対してはその所在のいかんを問わず適用されるのであり、公海はもちろん外国の領海内での漁業でも原則としてこの法の適用を受けることになる。
 漁業法は今日まで数次の改正を経るが、重要なものとしては、組合管理漁業権における漁業行使権の制限や指定漁業制度の創設等を規定した1962年の改正、ならびにいわゆる200海里体制の定着と国連海洋法条約の発効(日本では1996年に批准、発効)を背景として、広域漁業調整委員会の設置(太平洋、日本海・九州西、瀬戸内海等)、特定区画漁業権の対象養殖業種や定置漁業権の優先順位規定の見直し等を図った2001年(平成13)の改正がある。[廣吉勝治]
『水産庁経済課編『漁業制度の改革 新漁業法条文解説』(1950・日本経済新聞社) ▽青塚繁志著「明治漁業法の法原理」(『長崎大学水産学部研究報告20号』pp.118~132・1966・長崎大学水産学部) ▽浜本幸生著『早わかりシリーズ「漁業法」』全3巻(1989・水産社) ▽漁業法研究会著『最新 逐条解説「漁業法」』(2008・水産社) ▽金田禎之著『新編 漁業法詳解』増補4訂版(2013・成山堂書店)』

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世界大百科事典内の漁業法の言及

【漁業制度】より

…これらの漁業は内水面,沿岸から海外漁場までを操業範囲としているが,自由勝手に操業しているのではない。漁業法を基本にした規則・規約等によって,一定の秩序と規制のもとに操業している。漁業法を基礎としたこの秩序と規制の体系を漁業制度という。…

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