豊前市の南西端部、
養老四年(七二〇)行善が鎮護国家の道場として山中に堂社を建て、求菩提山護国寺を開いたとされる(求菩提山雑記)。保延年間(一一三五―四一)に豊前
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
福岡県東部にある山。耶馬渓溶岩台地が開析されたもので,標高782m。耶馬日田英彦山(やばひたひこさん)国定公園に含まれる。五窟岳ともいい,英彦山,宝満山とともに九州地方の代表的な修験道の山である。縁起では猛覚卜仙(もうかくぼくせん)を開祖とし,行善が白山権現を勧請し求菩提山護国寺や大日窟をはじめ5窟を開き,平安後期に頼厳(らいげん)によって再興されたという。この頼厳は延暦寺座主となった行尊に修験道を学び,求菩提山では千日行をおこし護国寺の再興,宝塔の建立などに尽力した人物とされ,康治1年(1142)銘の銅板法華経,保延6年(1140)銘の経筒などに願主・大勧進としてその名がみえる。求菩提山の特色の一つは経塚や遺物が多いことで,経筒・経塚の形態や岩窟納経など独特の様式を伝えている。また六峯,六院,六谷,六哲などと称していることも特色の一つである。六峯とは求菩提山を取り囲む飯盛山,松尾山などの6峯を指す。近世の求菩提山は聖護院の支配下に属していたが,1699年(元禄12)の松尾山独立をはじめとして聖護院の教線拡大や地方霊山の再編がみられることも注目される。
執筆者:宮本 袈裟雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
福岡県豊前市(ぶぜんし)と築上(ちくじょう)郡築上町の境にある山。標高782メートル。耶馬日田英彦山(やばひたひこさん)国定公園の北西部に位置し、耶馬渓溶岩台地の一部で、古くから山岳信仰の霊山として開山され、山伏の修験(しゅげん)道場として発達した。山中には求菩提五窟(くぼてごくつ)と称する普賢(ふげん)窟、多聞(たもん)窟をはじめ、鬼石坊(おにしぼう)跡、座主(ざす)屋敷跡、納経所跡など多くの遺跡が残っており、国玉神社(くにたまじんじゃ)が山頂に鎮座する。2001年(平成13)国の史跡に指定された。求菩提修験道に関する資料を展示した求菩提資料館がある。現在はハイキング客が多い。豊前市のJR日豊(にっぽう)本線宇島(うのしま)駅から資料館前までバス約40分、下車後徒歩30分。
[石黒正紀]
出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
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