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求菩提山 クボテサン

デジタル大辞泉の解説

くぼて‐さん【求菩提山】

福岡県東部、豊前(ぶぜん)市と築上(ちくじょう)郡築上町の境にある山。標高782メートル。古くから山岳信仰の山として知られ、山伏修験(しゅげん)道場として栄えた。多くの遺跡が残っており、山頂には国玉(くにたま)神社がある。国の史跡に指定され、耶馬日田英彦山(やばひたひこさん)国定公園に属する。山名の由来は仏典中のことば「菩提(ぼだい)を求める」から。五窟(ごくつ)岳。

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世界大百科事典 第2版の解説

くぼてやま【求菩提山】

福岡県東部にある山。耶馬渓溶岩台地が開析されたもので,標高782m。耶馬日田英彦山(やばひたひこさん)国定公園に含まれる。五窟岳ともいい,英彦山,宝満山とともに九州地方の代表的な修験道の山である。縁起では猛覚卜仙(もうかくぼくせん)を開祖とし,行善が白山権現を勧請し求菩提山護国寺や大日窟をはじめ5窟を開き,平安後期に頼厳(らいげん)によって再興されたという。この頼厳は延暦寺座主となった行尊に修験道を学び,求菩提山では千日行をおこし護国寺の再興,宝塔の建立などに尽力した人物とされ,康治1年(1142)銘の銅板法華経,保延6年(1140)銘の経筒などに願主大勧進としてその名がみえる。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔福岡県〕求菩提山(くぼてやま)


福岡県南東部、豊前(ぶぜん)市と築上(ちくじょう)町の境にある山。標高782m。九州地方の代表的な修験(しゅげん)道場の一つで、山頂には顕国魂神(うつしくにたまのかみ)ほかを祀(まつ)る国玉(くにたま)神社が鎮座。耶馬日田英彦山(やばひたひこさん)国定公園に含まれる。山中には多くの経塚(きょうづか)遺跡があり、銅板法華(ほけ)経(国宝)などが出土。

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国指定史跡ガイドの解説

くぼてさん【求菩提山】


福岡県豊前市求菩提・篠瀬・鳥井畑ほか、築上郡築上町寒田にある寺院跡。福岡県東部、瀬戸内海の周防(すおう)灘に面し、大分県と県境を接する豊前市に所在する標高782mの山で、平安時代後期以降全国的に展開した修験道の山の一つである。おもな遺跡としては、山の8合目に山門・講堂・山王社・常行堂・浮殿などをもつ護国寺があったとされ、山頂には磐座(いわくら)のような巨石群があり、この周辺の発掘調査で多くの経塚が確認された。また、山内には修験道遺跡の特徴である修行のための窟が多数所在し、求菩提五窟といわれる大日窟(金剛窟)・普賢窟(胎蔵窟)・多聞窟・吉祥窟・阿弥陀窟や不動窟・弁財天窟などが確認されている。普賢窟から発見された33枚の銅板法華経(縦21cm、横18cm、厚さ2mm)は、これが納められていた銅筥とともに国宝になっている。坊中と呼ばれる修験者の集落も、上谷・杉谷・南谷・西谷・中谷・北谷・下谷の7ヵ所あり、山の斜面を階段状に切り開き、石組みで築かれている。現在は1坊を残すだけだが、求菩提山は修験道の豊富な遺跡を抱え、求菩提資料館に展示される出土遺物や文字資料からも、当時の活動をうかがうことができることから、2001(平成13)に国の史跡に指定された。JR日豊本線宇島駅から市バス「求菩提山登山口」下車、徒歩約1時間。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

求菩提山
くぼてやま

福岡県豊前(ぶぜん)市と築上(ちくじょう)郡築上町の境にある山。標高782メートル。耶馬日田英彦山(やばひたひこさん)国定公園の北西部に位置し、耶馬渓溶岩台地の一部で、古くから山岳信仰の霊山として開山され、山伏の修験(しゅげん)道場として発達した。山中には求菩提五窟(くつ)と称する普賢(ふげん)窟、多聞(たもん)窟をはじめ、鬼石坊(おにしぼう)跡、座主(ざす)屋敷跡、納経所跡など多くの遺跡が残っており、国玉(くにたま)神社が山頂に鎮座する。2001年(平成13)国の史跡に指定された。求菩提修験道に関する資料を展示した求菩提資料館がある。現在はハイキング客が多い。豊前市のJR日豊(にっぽう)本線宇島(うのしま)駅から資料館前までバス約40分、下車後徒歩30分。[石黒正紀]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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