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江田船山古墳 えたふなやまこふん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

江田船山古墳
えたふなやまこふん

熊本県和水町江田にある古墳。前方後円墳で,全長 47m,後円部径 26m,前方部の幅 23m。後円部に組み合わせ家形石棺 (→横口式石棺 ) がある。 1873年に発掘され,鏡6面,冠帽,金製耳飾り,玉類,馬具,金銅沓,武器,須恵器,甲冑などが発見された。なかでも銘文を象眼 (象嵌) した鉄製の銀象嵌銘大刀は有名である。銘文の始めの 11字は「治天下□□□□歯大王世」と読まれ,考古学者の福山敏男は,これを治天下蝮宮□歯大王世と判読し,□はミヅと読む字であろうと考えた。この王は反正天皇をさし,その年代は5世紀前半頃といわれているため,大刀もその頃につくられたのではないかと推測されている。出土品は国宝に,古墳は国の史跡に指定されている。

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デジタル大辞泉の解説

えたふなやま‐こふん【江田船山古墳】

熊本県玉名郡和水(なごみ)町にある5世紀の前方後円墳。銀象眼の銘文のある鉄製太刀が出土した。

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百科事典マイペディアの解説

江田船山古墳【えだふなやまこふん】

熊本県和水町にある前方後円墳(史跡)。台地上にあり,全長約61m。後円部の家形石棺から鏡,金銅製冠帽,沓(くつ),武具,武器とともに,75文字の銀象嵌(ぞうがん)銘の鉄刀が出土した。
→関連項目菊水[町]金石文

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防府市歴史用語集の解説

江田船山古墳

 熊本県菊水町にある前方後円墳[ぜんぽうこうえんふん]です。家形石棺[いえがたせっかん]が古墳に直接埋められており、銅鏡[どうきょう]や金銅[こんどう]製のくつ・装飾品など多くのお供え物がありました。中でも鉄刀[てっとう]には銀をうめこんだ文字が75字書かれており、国宝になっています。

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世界大百科事典 第2版の解説

えたふなやまこふん【江田船山古墳】

熊本県玉名郡菊水町江田の清原台地上にある5世紀末の前方後円墳。日本で最も重要な古墳の一つで,多数の豪華な副葬品とともに,大王名を記した銀象嵌銘を刀背にもつ鉄製大刀を出土したことで知られる。1873年に多数の副葬品が掘り出され,1922年の梅原末治の調査と報告が基礎になって,さまざまな議論が交わされた。しかし古墳の構造と規模については,梅原による44,45年の調査,菊水町教育委員会による75年の調査が重要である。

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大辞林 第三版の解説

えたふなやまこふん【江田船山古墳】

熊本県玉名郡和水なごみ町江田にある前方後円墳。五世紀後半から六世紀初頭のもので、刀背に銘文を銀象眼した鉄製大刀が出土。

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国指定史跡ガイドの解説

えたふなやまこふん【江田船山古墳】


熊本県玉名郡和水(なごみ)町江田にある古墳。指定名称は「江田船山古墳 附塚坊主古墳(つけたりつかぼうずこふん) 虚空蔵塚古墳(こくうぞうづかこふん)」。国見山系に源を発する菊池川下流の左岸、標高約30mの清原(せいばる)台地に所在する前方後円墳。全長約47mで、後円部の中央に口を西に開いた横口式石棺があり、前面に短い羨道(せんどう)状の架構がある。石棺は前後面と側面にそれぞれ1個の縄掛突起を造り出し、身は4枚の切り石を組み合わせ、正面右の中央に戸口をうがっている。発掘調査により、金製品、履(くつ)、玉類、兜、鎧、刀剣、鉄鉾、鉄鏃(てつぞく)、馬具、土器など多数の遺物が検出。なかでも、この古墳を有名にしたのは銀象篏(ぎんぞうがん)銘のある刀身で、これらの朝鮮半島との関連を示す多数の遺物は貴重なものとされ、1951年(昭和26)に国の史跡に指定。その後、2回にわたり追加指定された。塚坊主古墳江田船山古墳の南にあり、前方後円墳で後円部の南寄りに天井部を失った横穴式石室が遺存。虚空蔵塚古墳は江田船山古墳の南西に位置し2段築成の円墳である。付近には和水町歴史民俗資料館がある。JR鹿児島本線玉名駅から産交バス「江田」下車、徒歩約10分。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

江田船山古墳
えたふなやまこふん

熊本県玉名(たまな)郡和水(なごみ)町江田字清原(せいばる)の台地にある前方後円墳。周囲の虚空蔵(こくんぞう)、塚坊主(つかぼうず)などの前方後円墳とともに1951年(昭和26)6月、国史跡に指定された。古墳は本来全長61メートル、前方部幅約40メートル、同高さ約6メートル、後円部直径40メートル、同高さ約7.9メートルを有したが、いまでは若干変形縮小している。周溝内より朝顔形円筒埴輪(はにわ)や円筒埴輪を出土し、北西方約80メートルに古墳の残骸(ざんがい)らしいものがあり、武装石人、石製腰掛、石製家などが発見されている。後円部には妻入(つまいり)方向に入口を有する横口式家形石棺を埋設し、その前方には両側に切石(きりいし)を立て並べた通路を設ける。1873年(明治6)1月、石棺内より90点以上の重要遺物を出土し、1965年2月国宝に指定された。すなわち、鏡6面のうち5面は中国の後漢(ごかん)ないし六朝(りくちょう)時代の所産で、金銅製冠帽(こんどうせいかんぼう)や冠(かんむり)、金製垂飾(すいしょく)付き耳飾、金銅製沓(くつ)、金銅製轡(くつわ)金具などは朝鮮三国時代の新羅(しらぎ)や伽耶(かや)文化の所産として注目され、蓋坏(ふたつき)や提瓶(さげべ)も類品が伽耶地方から出土している。そのほかにも玉類や金環、甲冑(かっちゅう)、大刀(たち)、剣、鎗(やり)、鏃(やじり)、刀装金具、帯(おび)金具などがあり、なかでも大刀の一つには銀象眼(ぎんぞうがん)の銘文があり、日本最古の金石文の一つとして知られる。[乙益重隆]

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