洲崎神社(読み)すのさきじんじゃ

精選版 日本国語大辞典 「洲崎神社」の意味・読み・例文・類語

すのさき‐じんじゃ【洲崎神社】

  1. 千葉県館山市洲崎にある神社。旧県社。祭神は天比理刀咩命(あめのひりとめのみこと)天太玉命(あめのふとだまのみこと)天富命(あめのとみのみこと)。養老年間(七一七‐七二四)の創建と伝えられる。安房国一の宮。洲崎明神。

すさき‐じんじゃ【洲崎神社】

  1. 東京都江東区木場にある神社。元祿一三年(一七〇〇)護持院大僧正隆光の開創本尊弁財天女像は弘法大師の作と伝えられる。洲崎弁財天社。

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日本歴史地名大系 「洲崎神社」の解説

洲崎神社
すのさきじんじや

[現在地名]館山市洲崎

御手洗みたらし山の中腹、字神官免じんがんめんに鎮座し、旧県社。主祭神は安房神社に祀る天太玉命の后神天比理刀(天比理乃命とも)で、天太玉命・天富命を配祀する。安房忌部氏の祖天富命が祖神の天太玉命と后神天比理刀命を祀ったのが始まりと伝え、安房忌部家系(岡島家文書)によれば、天比理刀神が天富命の娘飯長姫に憑いて白波の寄せる浜に祀れと託宣したため、姫が奉仕したともいう。また同家系や斎部宿禰本系帳(小野家文書)によると、天富命の一五代の後胤佐賀斯の子子磨の第四子加奈万呂が安房忌部家に養子として入り、安房神社祠官となり、養老四年(七二〇)勝崎かつざき(洲崎のこと)に天比理刀命を祀る仮宮をつくり、洲神と称して兄栄満を祝部としたのが草創とする所伝もある。洲宮すのみや洲宮神社も同じく天比理刀命を祀り、当社とともに「延喜式」神名帳にみえる安房郡「后神天比理乃命神社」の比定社であるが、洲宮神社が奥宮で二宮、当社が拝所で一宮ともいわれる。


洲崎神社
すさきじんじや

[現在地名]江東区木場六丁目

江戸時代は木場きば町の南方に鎮座し、南は海に面していた。祭神は市杵島比売命。旧村社。古くは洲崎弁天社とよばれ、江戸時代の別当は真言宗海潮山増福院吉祥きつしよう寺。元禄一三年(一七〇〇)将軍徳川綱吉が母桂昌院の守本尊の弁財天を安置するために、護持院隆光に境内地として一千一七〇坪を与え、弁天社を建立した(寺社備考)

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デジタル大辞泉プラス 「洲崎神社」の解説

洲崎神社

千葉県館山市にある神社。創祀不明。祭神はアメノヒリノメノミコト、天太玉命(あめのふとだまのみこと)、天富命(あめのとみのみこと)。安房国一之宮。

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世界大百科事典(旧版)内の洲崎神社の言及

【館山[市]】より

…海岸は無霜地帯で,花卉の促成栽培が盛んであり,船形港と館山港はカツオ船への生餌の供給地として知られる。洲崎には源頼朝が信仰した洲崎神社があり,洲崎踊,湯華(湯立)の神事が行われる。また1792年(寛政4)完成の台場や灯台もある。…

※「洲崎神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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