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流動性の罠 りゅうどうせいのわな

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

流動性の罠

金融緩和政策を強化しても、投資に大きな影響を与える金利が下がらないことを言い、規制緩和などの金融政策有効性が著しく低下している状態。現在の金利水準が下限にあり、将来的に金利が上昇するという予測が成り立つ場合、低金利のため債権の購入者が増えず、貨幣流動性に対する需要だけが無限に増大してしまう。超低金利政策の継続にもかかわらず、借り入れ需要も伸び悩むため、この罠に陥っていると言われる。

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デジタル大辞泉の解説

りゅうどうせい‐の‐わな〔リウドウセイ‐〕【流動性の×罠】

金利がきわめて低い状態に陥ると債券よりも流動性のある貨幣を保有する傾向が高まり、中央銀行金融緩和を行って通貨供給を増やしても、新たな融資や投資に資金が回らず、利子を生まない銀行預金が増えるだけで景気が回復しないこと。

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大辞林 第三版の解説

りゅうどうせいのわな【流動性の罠】

利子率がある水準まで下がると、人々はこれ以上は下がらないだろうと予想して現金を持とうとするため、いくら貨幣供給を増やしても利子率はそれよりも下がらなくなること。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

流動性の罠
りゅうどうせいのわな
liquidity trap

J.M.ケインズの『雇用・利子および貨幣の一般理論』において,1930年代前半の金融市場の状態を説明するために提出された概念。人々がいだく期待利子率に対して市場利子率がきわめて低く,いずれ上昇するであろうという確信が広がっているときに発生する状態。利子率の逆数が債券価格となるので,このような状況では,人々はいずれ債券価格が下落するであろうという予測を立て,債券を買わずに貨幣を保有しようという行動にはしる。このようなときには,金融当局がいくらマネー・サプライを増加しても,すべて保有されてしまい,実物経済にはまったく影響を及ぼすことができない。流動性の罠に陥っている場合,金融政策は無効となる。グラフとしては,利子率に依存する貨幣需要曲線または LM曲線が,ある利子率で水平となる部分が流動性の罠に相当する。

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