広島県南西部、安芸(あき)郡にある町。1956年(昭和31)海田市(いち)、東海田の2町が合併して成立。広島市の東郊にあたる。中心の海田市は海田湾に注ぐ瀬野川河口にあり、山陽道の宿場町、市場町であった。交通の要地で、JRの山陽本線と呉(くれ)線、国道2号と31号が分岐する。河口の干拓地ではブドウ作りが盛んであったが、今日では高校、警察署、陸上自衛隊駐屯地などの公共施設、広島ガス、自動車製造関連の企業などの工場が進出している。カキ、ノリの養殖で知られた海田湾も埋め立てられ、物通センターが建設された。江戸中期の建築様式を伝える千葉家書院と庭園は県指定の重要文化財と名勝になっている。面積13.79平方キロメートル、人口2万9636(2020)。
[北川建次]
『『海田町史』(1955・海田町)』▽『『海田町史』全2巻(1981、1986・海田町)』
広島県西部,安芸郡の町。1956年海田市,東海田2町が合体,海田町となる。人口2万8475(2010)。広島市の南に接し,広島湾の支湾海田湾に注ぐ瀬野川下流の沖積地を占める。中心地の海田市は,古くからの山陽道の宿場町で,江戸時代には御茶屋,脇本陣が設けられていた。現在も宿場町の面影を残し,JR山陽本線と呉線,国道2号線と31号線が分岐する交通の要衝である。海田の地名が示すように干拓地で,水田やハス田が多かったが,人口増加とともに住宅地や工場用地に転用されている。近郊野菜の栽培,輸送用機械,食料品の生産が盛んで,広島市への通勤者も増えている。第2次世界大戦中軍用地として埋め立てられた海田湾岸は,戦後,工場用地に利用され,一部は自衛隊用地になっている。
執筆者:清水 康厚
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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