清元梅吉(読み)きよもとうめきち

日本大百科全書(ニッポニカ)「清元梅吉」の解説

清元梅吉
きよもとうめきち

清元節三味線方。3世以後は清元流家元名。

初世

(1841―1907)本名藤間藤次郎。銀座の清元梅次郎に入門、梅吉を名のる。のちに清元寿兵衛と改名、2世を門弟の梅三郎に譲り、芸界から引退した。ちなみに実子の藤吉は清元の三味線方となり、後年太兵衛を名のり、孫の吉太郎が長唄(ながうた)の杵屋(きねや)栄二となった。

[林喜代弘・守谷幸則]

2世

(1854―1911)本名松原清吉。10歳のとき初世に入門、梅三郎を名のり、のちに2世を襲名した。演奏作曲にも優れ、4世、5世清元延寿太夫(えんじゅだゆう)の相三味線を勤め、『雁金(かりがね)』『三千歳(みちとせ)』『隅田川(すみだがわ)』などの代表作を残した。

[林喜代弘・守谷幸則]

3世

(1889―1966)本名松原清一。2世が4世延寿太夫の長女はるをめとり、その実子として生まれた。1911年(明治44)3世を襲名し、5世延寿太夫の立(たて)三味線を勤めていたが、22年(大正11)決別して清元流を創設、家元となって喜久太夫、女婿梅寿太夫の相三味線として活躍した。50年(昭和25)芸術院会員となり、55年に2世寿兵衛を継承、翌年重要無形文化財保持者に認定され、62年文化功労者となった。

[林喜代弘・守谷幸則]

4世

(1932― )本名松原清之介。3世の孫。1955年(昭和30)4世を襲名した。奏風楽という新ジャンルを提唱、この後継には清元紫葉がいる。3世より清元流家元として独立したが、清元協会創立に参加、大合同なったと思われたが、その後はまた独自の道を歩むことになった。別称梅派、また3世の住居であった地名をとって赤坂派ともいう。

[林喜代弘・守谷幸則]

『町田佳聲・植田隆之助著『清元寿兵衛』(1967・邦楽と舞踊出版部)』

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百科事典マイペディア「清元梅吉」の解説

清元梅吉【きよもとうめきち】

清元節三味線方の芸名。初世〔1841-1907〕は清元梅次郎の門弟。《宮比神楽(みやびかぐら)》などを作曲。2世〔1854-1911〕は初世の門弟。4世・5世延寿太夫の立三味線を務め,名人として知られた。《雁金(かりがね)》《隅田川》《青海波(せいがいは)》《三千歳(みちとせ)》などを作曲。3世〔1889-1966〕は2世の実子。5世延寿太夫の立三味線を務めたが不和となり,独立して一派を立てた。《お夏狂乱》などを作曲。1955年寿兵衛(2世)と改名。1950年芸術院会員。1956年人間国宝。1962年文化功労者。4世〔1932-〕は1955年襲名。

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精選版 日本国語大辞典「清元梅吉」の解説

きよもと‐うめきち【清元梅吉】

邦楽家。清元三味線方。
[一] 二世。初世の門弟。四世、五世延寿太夫の立三味線をつとめ、名人と称される。作曲にもすぐれ、「三千歳(みちとせ)」「雁金」「隅田川」などを残した。安政元~明治四四年(一八五四‐一九一一
[二] 三世。二世の子。五世延寿太夫の相三味線をつとめた。のちに、清元流(梅吉派)を創立し、家元となる。「津山の月」「お夏狂乱」などを作曲。明治二二~昭和四一年(一八八九‐一九六六

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デジタル大辞泉「清元梅吉」の解説

きよもと‐うめきち【清元梅吉】

清元節三味線方。
(2世)[1854~1911]初世の門弟。江戸の生まれ。たて三味線として活躍。「三千歳」「隅田川」などを作曲。
(3世)[1889~1966]2世の子。大正11年(1922)家元から分離、清元流(梅吉派)を創立。のち2世寿兵衛と改名。「津山の月」「お夏狂乱」などを作曲。

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世界大百科事典 第2版「清元梅吉」の解説

きよもとうめきち【清元梅吉】

清元三味線方。3世以降は清元流の家元。(1)初世(1841‐1907∥天保12‐明治40) 本名藤間藤次郎。1884年梅吉から寿兵衛と改名。作曲作品に《宮比御神楽(みやびのみかぐら)》などがある。実子の藤次郎(1873‐1937)は清元太兵衛となり清水派を立てたが一代で終わった。(2)2世(1854‐1911∥安政1‐明治44) 本名松原清吉。初世の門弟。初名梅三郎。1884年梅吉をつぐ。妻は4世延寿太夫の娘。

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