水深を測る道具または装置の総称で、測鉛、音響測深機も含むが、一般にはケルビン式測深機をいう。測深儀ともよばれる。測鉛(レッドlead, sounding lead)は鉛の六角柱のおもりに深さの目盛りを施したロープを取り付けたもので、数十メートルまでの水深しか測ることができない。ケルビン式測深機は、ボイル‐シャルルの法則により測鉛に装備した細いガラス管に水圧によって浸入する水の量を測定して水深を知る装置で、イギリスのケルビンが発明、1870年ごろから急速に普及したが、現在では使用されていない。その後、1940年代に実用化された音響測深機が、電子工学の発達につれて信頼性を増し、測深機の主流を占めるようになり、150トン以上の船舶では船舶設備規程によって装備が義務づけられている。
[飯島幸人]
『伊関貢・庄司和民著『航海計器学』(1950・海文堂)』▽『飯島幸人・林尚吾著『航海計器』(1986・成山堂書店)』▽『米沢弓雄著『基礎航海計器』(1995・成山堂書店)』▽『田口一夫・田畑雅洋著『海洋計測工学概論』(1997・成山堂書店)』
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