中心噴火で生じた火山(成層火山,砕屑丘(さいせつきゆう)など)の火道を満たしていた溶岩や火山砕屑岩が,その周囲の火山体が浸食されて露出した岩塔をいう。岩栓ともいう。火道を満たしていた最後の噴火時の溶岩や火山砕屑物は後火山活動期に噴出する火山ガスに含まれるケイ化物の付着によって著しく固化し,周囲の火山体を構成する物質よりも浸食に対する抵抗性が大きくなる。そのため,差別浸食の結果として岩塔が残存する。火山岩頸から放射状に岩脈からなる山稜がのびていることもある。アメリカのアリゾナ州にあるナバホ・ホピNavajo Hopi火山群のシップ・ロックShip Rockが最も著名な例である。
執筆者:鈴木 隆介
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
volcanic neck
火山の主体が侵食作用により失われた後も,火道を満たした溶岩や火砕岩が侵食に抵抗して,塔状の岩体として残っているもの,または火道を満たした岩石が差別的に侵食されて,火道の輪郭が現れるようになった地形。岩栓とも。米国アリゾナ州のNavajo-Hopi火山群には,Ship Rockをはじめ火山岩頸のよい例がみられ,箱根火山の中央火口丘神山の冠岳も火山岩頸の例。
執筆者:荒牧 重雄
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
火山地形の一つ。火山の火道を満たしたマグマがのちに冷え固まり、それによってできた火成岩体が、周囲を風化・侵食で除去されたのちも残存し、ほぼ円柱状に突出しているものである。岩栓ともいう。溶岩、火山砕屑(さいせつ)物、またはその両者からなる。板状のものが岩脈である。
[諏訪 彰・中田節也]
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