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火打石∥燧石 ひうちいし

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世界大百科事典 第2版の解説

ひうちいし【火打石∥燧石】

発火具の一つで,火を打ち出すのに用いる石をいう。硬くて均質,割れ口が鋭い稜をもつ石が適しており,フリントなどとくにケイ酸分に富む石が用いられてきた。なお,岩石学でいう燧石とはフリントのことをさす。火打石の産出については《常陸国風土記》などにみえるが,近世には京都鞍馬山や美濃養老ノ滝産のものが著名で,鞍馬山のものには,〈ふごおろし〉という独得の販売法があった。 古くは互いに打ち合わせて用いたが,その後,火打金(ひうちがね)とか火打鎌などという手ごろな大きさの木片に鋼鉄片をはめこんだものに打ちつけて発火させるようになった。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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世界大百科事典内の火打石∥燧石の言及

【鞍馬】より

…江戸時代の物産として,黒木・薪炭・柴・山椒皮・芝栗・野老(ところ)・燧石(ひうちいし)があげられ(《雍州府志》),黒木・薪炭類は八瀬・大原の女たちと同様に,村の女が頭上に載せて京都へ売り歩いたといわれる。また燧石(火打石)は〈鞍馬の簣下(ふごおろし)〉と呼ばれる独特の方法で販売された(同)。なお名産の木芽(きのめ)漬(アケビ,スイカズラ,マタタビなどの若葉を刻んで混ぜ塩漬にしたもの)は,すでに平安末期の《続詞花和歌集》や《顕註密勘》にも紹介されている。…

【鞍馬山】より

…京福電鉄鞍馬線終点の鞍馬駅北西にあり,東側を鞍馬川,西側を貴船川に限られた古生層の山で,この山稜の最高点は約4km北側の花背峠南西方にある天狗杉の837m。近世には火打石の名産地として知られた。京都市街近傍にありながらうっそうと老杉が茂り,深山の趣が深い。…

【チャート】より

…日本の古生層とされた地層にはしばしばチャートがみられるが,それらに含まれるコノドントや放散虫化石から,一部は古生代後半のものだが,大部分は三畳紀およびジュラ紀のものであることが明らかにされている。石器時代には鏃(やじり)などの材料として使用され,また火打石として用いられた。現在はかなり純粋な石英の集合体となったものは耐火煉瓦などの原料に使用する。…

【火】より

…鋸火きりはニューギニア,インドネシア,フィリピン,マレー半島などで行われていた。(2)打撃法 文明社会でもマッチの普及する以前は火打石(燧石)と鋼とを打ち合わせる火きりが一般に行われていた。鋼の使用はこの方法が文明の所産であるかのように思わせるが,黄鉄鉱どうし,黄鉄鉱と燧石,黄鉄鉱と石英を打ち合わせても同じ効果が得られる。…

※「火打石∥燧石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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