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無足 むそく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

無足
むそく

知行の料足 (りょうそく) のない意で,鎌倉~室町時代武士所領給地をもたないこと,またはその人をいう。江戸時代には知行高のない軽輩の武士をいった。

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デジタル大辞泉の解説

む‐そく【無足】

[名・形動ナリ]
中・近世、主君に奉公しながら、領地を与えられないこと。また、その人や、そのさま。
「―なる人一人も候はで」〈甲陽軍鑑・一三〉
むだになること。むだであること。また、そのさま。
「―ナ辛労ヲ致イタ」〈日葡

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大辞林 第三版の解説

むそく【無足】

( 名 ・形動 ) スル [文] ナリ 
〔足(銭ぜに)のないこと〕
中世、知行地のない・こと(さま)。そのような人をもいう。 「大綱(=大キナ功績)をば多く、細心操ほそこころばせ(=小サナ功績)をば少しづつも宛て行ない、-なる人一人も候はで/甲陽軍鑑 品一三
江戸時代、禄がなく切り米・扶持米だけを支給されること。また、そうした下級の武士。
無駄にする・こと(さま)。 「おみまやれば座禅が-するによつて/狂言・花子」 「 -ナ辛労ヲ致イタ/日葡」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

無足
むそく

中世・近世において、主君に奉公しながら御恩(ごおん)としての領地を与えられていないこと、知行地(ちぎょうち)をもたないこと、またその人をいう。足とは料足(りょうそく)すなわち報酬の意味である。(1)無足の奉公は封建制の原則に反するので、鎌倉幕府は大身の御家人(ごけにん)の新恩の地を無足の近士に分けさせ、また父母が嫡子の所領の一部を無足の庶子に分け与えるよう定めており、戦国大名大内氏も無足・不足の家臣に隠地(おんち)・闕所(けっしょ)を与えるように計らった。(2)戦国時代以降、米・金の俸禄(ほうろく)のみを受ける下級の家臣を無足人とよぶようになり、身分の呼び名となる。江戸時代、知行取の給人(きゅうにん)の下、足軽(あしがる)・卒(そつ)の上に位置する軽輩の士分をさした。(3)江戸時代の諸藩にみられる農民身分の一種で、本来の意味から転化した呼び名。藤堂(とうどう)藩(津藩)、土佐藩、宇和島(うわじま)藩などでは士分に準ずる上層の農民を無足人といったが、唐津(からつ)藩などでは、高持(たかもち)の本百姓(ほんびゃくしょう)に対して、耕地をもたない下層農民を無足人とよんだ。[小川 信]

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世界大百科事典内の無足の言及

【無足人】より

…(1)無足,無足の仁,無足の輩,無足の族(やから),無足衆ともいう。日本中世で主従関係を結びながら知行する所領,所帯を与えられていない下級の家臣。…

※「無足」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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