精選版 日本国語大辞典「物騒」の解説
もの‐さわがし・い【物騒】
〘形口〙 ものさわが
し 〘形シク〙 (「もの」は接頭語)

① 物事が何となく騒々しい。心が何となく落ち着かない。何となくあわただしい。
※多武峰少将物語(10C中)「このごろはいかが、あやしうものさはがしく思たまへられてなむ、しばしも聞えぬ」
② 様子・状態が、穏やかでない。物騒(ぶっそう)である。
※平家(13C前)二「よべ何となう世の物さはがしう候しを」
③ 物事のやりかたなどが、せっかちである。あわて騒いだ様子である。気がはやい。
※平家(13C前)一「鳥羽院五歳、近衛院三歳にて践祚あり、かれをこそいつしかなりと申しに、是は二歳にならせ給ふ、先例なし、物さはがしともおろかなり」
ものさわがし‐げ
〘形動〙
ものさわがし‐さ
〘名〙
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報