犀角(読み)サイカク

百科事典マイペディアの解説

犀角【さいかく】

(1)サイの角(つの)。著名な漢方薬。烏角(黒色),水犀角(白色)がある。クロサイ,インドサイ等の角の薄片・粉末などは,かつて解毒・解熱の高貴薬とされた。日本にはインドから中国大陸を経て伝来。武家故実の《掛物図鏡》に,〈もろもろの毒を消すものゆえ(犀角の掛物を)座敷の飾に用うるなり…〉とある。現在はワシントン条約収載の動物として採取されていない。(2)→スタペリア

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

大辞林 第三版の解説

さいかく【犀角】

犀のつの。魔よけなどのまじないや飾りに用いた。
犀のつのを粉にしたもの。漢方の高貴薬で、解毒薬・解熱薬として用いられた。黒色のものを上等とし、烏犀角うさいかくという。現在はワシントン条約により使用できない。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

犀角
さいかく

サイ科動物の角(つの)を用いた漢薬で、古代中国の『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』では中品に収載されている。漢方では、これを粉末あるいは薄片に削り、解熱、解毒などの薬効で使用する。利用される角はインドサイRhinoceros unicornisのものが良品とされ、烏犀角(うさいかく)と称されるが、現在では生息数が少なく、動物保護の点からも希品である。またクロサイDiceros bicornisのものは水犀角(すいさいかく)とよばれ、烏犀角に比して質がやや密で、劣品とされる。角は毛束(もうそく)が変化したものであるが、その有効成分は未詳。民間では麻疹(ましん)(はしか)の特効薬として煎(せん)用される。[難波恒雄・御影雅幸]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

4低男子

女性が結婚相手に望む理想の男性像の一つ。「4低」は、女性に対して威圧的な態度を取らない「低姿勢」、家事や子育てを分担して妻に依存しない「低依存」、堅実な仕事に就きリストラに遭うリスクが少ない「低リスク...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android