いぬ‐じま【犬島】
- 〘 名詞 〙 平安時代、宮中の犬を追放した場所。→語誌。
- [初出の実例]「この翁丸うちてうじて、いぬしまへつかはせ、ただいまとおほせらるれば」(出典:枕草子(10C終)九)
犬島の語誌
北村季吟が「枕草子春曙抄」で「備前にある嶋の名也、犬を遠嶋せしむる心なるべし」と説いて以来、岡山県犬島を指すという説が有力であったが、近年の説によると、「如願集」などから、京都府南部の淀の中洲のひとつに犬を放逐する島があって、中世初めには地名として定着していたという。ただ「枕草子」の段階では固有の地名であるかどうかは明らかでなく、淀の地を念頭に置いた普通名詞であったものと思われる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報
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犬島
いぬじま
岡山市に属する瀬戸内海の小さな島。石材採掘が盛んで,犬島石 (花崗岩) あるいは犬島御影は有名。東京ガスなど大都市のガスの付臭剤を生産する工場がある。南岸は海水浴場に適し,釣場もある。周辺海域では 1965年頃以降ノリの養殖が盛んに行われる。宝伝 (ほうでん) から犬島への航路がある。面積 0.54km2。人口 101 (1996) 。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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