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狂雲集 きょううんしゅう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

狂雲集
きょううんしゅう

室町時代後期の漢詩集。2巻。一休宗純 (そうじゅん) 著。成立は文明 13 (1481) 年以前。「狂雲」は作者の号で,みずから風狂をもって任じ,奇矯の多かった面目をよく示している。題材も好色や情事,遊芸など奇抜なものが多く,当時の腐敗した禅界を憤りながら,狂態を示すことによって非道即仏道の自由の境地に達し,衆生を済度しようとしたのであり,新しい詩境を開いたものとして注目される。

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世界大百科事典 第2版の解説

きょううんしゅう【狂雲集】

一休宗純の詩集。上下2巻,別に続1巻。一休は純粋孤高,飄々(ひようひよう)として天衣無縫の生涯を送った。彼の禅の本質や言動は世間の常識ではとうてい計ることができなかった。世間は〈風狂(ふうきよう)〉と彼を評し,一休は〈狂雲〉とみずから号した。この詩集の名の起因である。狂雲の意は,乱れ湧く雲のことで,風狂の意と同じ。〈狂雲誰れか識らん,狂風に属するを。朝(あした)には山中にあり,暮(ゆうべ)には市中にあり〉と,一休は吟ずる。

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大辞林 第三版の解説

きょううんしゅう【狂雲集】

漢詩集。一巻。一休宗純作。室町中期成立。孤高の求道性、奔放な風狂の精神によって禅文学上に特異な位置を占める。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

狂雲集
きょううんしゅう

一休宗純(そうじゅん)の作品集の一つ。一休にはほかに『狂雲詩集』『自戒集』などがある。『狂雲詩集』が漢詩の集であるのに対し、『狂雲集』は頌(じゅ)、偈(げ)、賛などの集である。頌や偈は仏教の教えや自己の宗教的境涯を詠むもので、外形はまったく詩と変わらない。詩が情緒や感覚によって詠まれるのに対して、頌、偈は思想や精神の境涯が表出される。『狂雲集』には収録作品数の異なる11の諸本があるが、作品はすべて七言絶句である。内容は狂雲の名にふさわしく、自信と悔恨の間に揺れ動く激情と、飲酒(おんじゅ)・肉食(にくじき)・女色(にょしょく)の破戒と、偽善と腐敗を暴く非常識と、求道(ぐどう)の真摯(しんし)さとの、熱烈な精神に満ちている。[中本 環]
『平野宗浄著『狂雲集全釈 上』(1976・春秋社) ▽中本環校註『狂雲集・狂雲詩集・自戒集』(1976・現代思潮社)』

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世界大百科事典内の狂雲集の言及

【龐居士】より

…語録や,偈頌もこの意味で解釈される。一休の《狂雲集》は,多分にその影響をうけている。【柳田 聖山】。…

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