独活(読み)ウド

デジタル大辞泉 「独活」の意味・読み・例文・類語

うど【独活】

ウコギ科多年草山野に生え、高さ約1.5メートル。茎は太く、葉は羽状複葉で、互生する。夏、薄緑色の雄花と雌花とが球状につく。若芽は柔らかく、香りがあり、食用。栽培もされる。 春 花=夏》「―の香やそばに下駄はく山のちご白雄
[補説]漢名として慣用された土当帰どとうき誤用。英語でもudo(ウド)。

どっ‐かつ〔ドククワツ〕【独活】

ウド根茎シシウドなどの根を乾燥したもの。漢方発汗解熱鎮痙ちんけい鎮痛薬などに用いる。羌活きょうかつ

つち‐たら【独活】

ウド古名。〈和名抄

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精選版 日本国語大辞典 「独活」の意味・読み・例文・類語

うど【独活】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「うと」か ) ウコギ科の多年草。北海道から九州の山野に自生するほか栽培もされる。地上に出る前の若い芽は柔らかく芳香があり、食用とされるが、生長すると高さ二メートルに達し、食用とならない。高さ一~二メートル、葉は卵形鋸歯(きょし)のある小葉からなる大形の二回羽状複葉。夏、雄花と雌花の別がある薄緑色の小さな五弁の花が球形に集まって咲く。果実は滑らかな小球形で、紫黒色に熟す。漢名として土当帰(どとうき)を慣用したが誤用。《 季語・春 》

▼うどの花《 季語・夏 》 〔新撰字鏡(898‐901頃)〕

  1. [初出の実例]「独活のたけ扇短くなりにけり」(出典:俳諧・春鴻句集(1803頃)春)

どっ‐かつドククヮツ【独活】

  1. 〘 名詞 〙 薬用とするシシウドの根の称。強い芳香があり、漢方では、煎じて神経痛風邪などの薬に用いる。〔色葉字類抄(1177‐81)〕

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「独活」の解説

どっかつ【独活】

漢方薬に用いる生薬(しょうやく)の一つ。ウコギ科ウド根茎(こんけい)を乾燥させたもの。発汗鎮痛鎮静鎮痙(ちんけい)解毒などの作用がある。肩こり五十肩に効く独活葛根湯(かっこんとう)化膿(かのう)性の腫(は)れ物および湿疹(しっしん)に効く十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)などに含まれる。

出典 講談社漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「独活」の解説

独活 (ウド)

学名:Aralia cordata
植物。ウコギ科の多年草,園芸植物,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の独活の言及

【シシウド】より

…若い葉は食べられる。シシウドの類の根や根茎を独活(どつかつ)というが,これにはシシウドのほかにも数種のセリ科植物が含まれている。風邪やむくみの治療に用いる。…

※「独活」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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