生分解性プラスチック(読み)せいぶんかいせいぷらすちっく(英語表記)bio-degradable plastic

日本大百科全書(ニッポニカ) 「生分解性プラスチック」の意味・わかりやすい解説

生分解性プラスチック
せいぶんかいせいぷらすちっく
bio-degradable plastic

自然界の微生物によって最終的に炭酸ガスと水に完全に分解される構造をもった樹脂。生分解性プラスチックは、(1)微生物の働きによってつくられるもの、(2)化学合成によるもの、(3)動植物に由来する天然の高分子を利用するもの、に大別される。化学合成系のなかでは、トウモロコシなどの植物からつくられるポリ乳酸原料とするプラスチックが注目されている。生分解性プラスチックは微生物によって分解されるために、廃棄物処理や環境負荷低減が期待できる。すでに食品包装やごみ袋、シャンプー容器などで実用化されており、業界では一定の基準を満たす製品に「グリーンプラ識別マーク」を表示している。なお、生分解性プラスチックとは別に、再生可能な有機資源由来の原料から製造するプラスチックを「バイオマスプラスチック」という。

[山本耕平]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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