甲子(読み)カッシ

百科事典マイペディアの解説

甲子【きのえね】

十干の初めの甲と十二支の初めの子が合する年または日。〈かっし〉とも。年の干支は60年目に一巡するので,60年を一甲子ともいう。甲子の夜に大黒天をまつり,甲子待と称して来福を願った。またこの夜男女の交わりを忌む風習もあった。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

大辞林 第三版の解説

かっし【甲子】

〔「こうし」とも〕
干支えとの第一番目のもの。きのえね。
干支のこと。

きのえね【甲子】

干支えとの第一番目。かっし。 → 干支えと

こうし【甲子】

干支えとの一。きのえね。かっし。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

甲子
きのえね

十干(じっかん)の甲と十二支の子(ね)にあたる年月日をいう。大黒天の縁日とされ、甲子の夜、子の刻まで起きていて大黒天を祀(まつ)るのを甲子祭と称している。甲子待(まち)ともいい大豆、黒豆、二股(ふたまた)大根を供えて大黒様を祀る。こうすると現世の福を得られるという。『日次紀事(ひなみきじ)』によると、一年中六甲子の夜、禁裏では子(ね)(大黒天)を祀ったという。民間では、甲子ごとに灯心を買うのを子灯心というとある。[大藤時彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

かっ‐し【甲子】

〘名〙
十干と十二支とを組み合わせたものの第一番目。きのえね。→干支(えと)。〔書経‐武成〕
② 干支(えと)の称。転じて、年齢、歳月。
※和漢朗詠(1018頃)下「年長(た)けては毎(つね)に労(いたは)しく甲子を推す、夜寒くしては初めて共に庚申を守る〈許渾〉」 〔許渾‐送宋処士帰山詩〕

きのえ‐ね【甲子】

〘名〙
① 十干と十二支を組み合わせたものの第一番目。物事のはじまりとして重んじられ、この日にはさまざまな行事が行なわれた。また、この日やどった子は盗人になるという俗説もあり、庚申と同じく、夫婦関係をつつしむ日とされる。こうし。かっし。→干支(えと)
※草根集(1473頃)四「春はけふきのえ子の日にあひにあひて松も千年の初とそしる 正月一日今日甲子の日なり」
※雲形本狂言・大黒連歌(室町末‐近世初)「今日は甲子(キノエネ)でござる程に、相替らずまつらうと存る」

こう‐し カフ‥【甲子】

〘名〙 十干と十二支とを組み合わせたものの第一番目。きのえね。かっし。→干支(えと)
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉八「癸亥甲子(カフシ)の両度の変に」 〔呂覧‐勿躬〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

アポ電詐欺

《「アポ」は「アポイントメント」の略》電話を使用した振り込め詐欺の一。身内の者になりすまして電話番号が変わったと伝え、再度電話して金銭を要求したり、役所の担当者や銀行員などになりすまして電話をかけ、後...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

甲子の関連情報