甲宗八幡神社(読み)コウソウハチマンジンジャ

デジタル大辞泉 「甲宗八幡神社」の意味・読み・例文・類語

こうそうはちまん‐じんじゃ〔カフソウハチマン‐〕【甲宗八幡神社】

北九州市門司区にある神社祭神応神天皇神功皇后じんぐうこうごうほか三神。神体は、神功皇后三韓出兵のときに着けたよろいという。貞観2年(860)の創建と伝えられる。

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日本歴史地名大系 「甲宗八幡神社」の解説

甲宗八幡神社
こうそうはちまんじんじや

[現在地名]門司区旧門司一丁目

甲宗八幡宮のほか(豊前志)、門司関八幡宮、門司八幡宮(倉府俗話伝)とも。貞観二年(八六〇)大宰大弐清原峯成により創建、社号は神功皇后着用の甲を神体とすることに由来するという。中世以来、門司六ヶ郷の鎮守的な性格をもつ。建武三年(一三三六)四月一一日九州より東上の中途であった足利尊氏は「義兵之成就」を祈るために当社に対して苅田かんだ庄内光国保(現苅田町)地頭職寄進している(「足利尊氏寄進状」甲宗八幡神社文書/南北朝遺文(九州編)一)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「甲宗八幡神社」の意味・わかりやすい解説

甲宗八幡神社
こうそうはちまんじんじゃ

福岡県北九州市門司(もじ)区旧門司に鎮座。品陀和気命(ほんだわけのみこと)(応神(おうじん)天皇)、息長帯比売命(おきながたらしひめのみこと)(神功(じんぐう)皇后)、多紀理比売命(たぎりひめのみこと)、多紀津比売命(たぎつひめのみこと)、市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)を祀(まつ)る。860年(貞観2)大宰大弐(だざいのだいに)清原真人岺成(まひとみねなり)が勅を受けて創建したと伝承する。社名の甲宗とは、神功皇后三韓遠征のときの甲(かぶと)を神体とすることによるという。中世以降、武将崇敬厚く、近世には小笠原(おがさわら)氏が保護崇敬した。社家は大神(おおが)氏。明治の制で県社。例祭は10月14~16日で、関門海峡の三綱石に付着サザエを献ずる儀式を行う。

[鎌田純一]

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