タンパク質分子中の無極性側鎖が,水中において水分子との接触を避けて互いに集合しようとする相互作用.ファンデルワールス力とは異質の結合である.1954年にW. Kauzmannにより,炭化水素の水および無極性溶媒に対する溶解度の熱力学的取り扱いにより導入された.その後,アミノ酸,ペプチドなどにも拡張されて,タンパク質分子の立体構造の形成にもっとも重要な因子の一つと考えられるようになった.脂肪族あるいは芳香族アミノ酸側鎖を無極性溶媒から水に移す過程は,主として負のエントロピー変化にもとづく正の自由エネルギー変化を伴う.これは水分子が無極性側鎖のまわりに規則正しく配列することによると考えられ,水分子が水素結合によりクラスターをつくるという性質と関係がある.タンパク質分子では,無極性側鎖が分子内部に集合し,一種のコア(core)を形成することがX線回折などでも証明されており,無極性側鎖を水と接触する状態からコアに移すときの自由エネルギー変化は,室温で13~21 kJ mol-1 と計算されている.疎水結合はタンパク質分子内部だけでなく,タンパク質分子間,酵素と基質,タンパク質分子と脂質間などの結合に寄与し,生命現象と密接な関係をもつ結合様式として重要視されている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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…また,熱変性のときある温度を境にこの二つの状態は急激に転移する。天然の構造を安定化する非共有結合として,水素結合,静電結合(塩橋),ファン・デル・ワールス力(分子間力),疎水結合などがある。このうち疎水結合はタンパク質自体でなく,溶媒の水によるものである。…
※「疎水結合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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