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眼精疲労 がんせいひろうasthenopia

翻訳|asthenopia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

眼精疲労
がんせいひろう
asthenopia

眼を使う仕事を続けたとき,健康者ならば異常がない程度の仕事でも容易に疲れ,前額部の圧迫感,頭痛,視力減退,複視,めまい,ときには吐き気や嘔吐も伴う状態をいう。原因別に,調節性 (遠視,乱視,老視の初期,調節衰弱など) ,筋性 (斜視など) ,症候性 (結膜炎,単性緑内障の初期など) ,不等像性 (左右の網膜に写る像の大きさが違う場合) ,神経性 (ノイローゼヒステリーなど) などに分けられる。治療は原因療法に主眼をおくほか,体質,精神状態,環境などの改善も必要である。

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デジタル大辞泉の解説

がんせい‐ひろう〔‐ヒラウ〕【眼精疲労】

物を見ていると、目が疲れて痛くなり、物がかすんだり二重に見えたり、頭痛・悪心(おしん)・嘔吐(おうと)などを起こしたりする状態。

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百科事典マイペディアの解説

眼精疲労【がんせいひろう】

目を使う仕事を続ける時,常人よりも疲労しやすく,前額部の圧迫感,頭痛,眼痛,視力減退,複視などを起こし,仕事が続けられなくなる状態。1.遠視,乱視,老視,調節異常などによる調節性眼精疲労,2.眼筋の疲労や障害による筋性眼精疲労,3.結膜炎トラコーマ,眼瞼(がんけん)縁炎などに合併する症状性眼精疲労,4.神経衰弱ヒステリーなどにみられる神経性眼精疲労,などがある。
→関連項目乱視

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家庭医学館の解説

がんせいひろう【眼精疲労 Asthenopia Eye Strain】

[どんな病気か]
 眼精疲労とは、生理的な疲労(眼疲労(がんひろう))ではなく、病的な疲労です。一般に、眼痛、目が重い、目がしぶい、くしゃくしゃする、目が疲れる、ぼやけるといった眼科的な症状だけでなく、頭痛、頭重感(ずじゅうかん)、眼周辺部圧迫感、眩暈(げんうん)(めまい)、肩こり、関節痛、下痢(げり)、便秘、吐(は)き気(け)など、目以外の症状をともないます。
[原因]
 視器(しき)的要因(目の問題)、内的要因(全身の問題)と心因的要因(心の問題)、外的要因(環境の問題)の3つに大きく分けられます。
 視器的要因には、屈折異常(近視(きんし)、遠視(えんし)、乱視(らんし))、眼位異常(斜位(しゃい)など)、不同視(ふどうし)、不等像視(ふとうぞうし)、調節異常(老視(ろうし))のほか、結膜炎(けつまくえん)、角膜炎(かくまくえん)、緑内障(りょくないしょう)などの病気がある場合もあります。
 内的要因・心因的要因には、心疾患、肝機能障害、糖尿病、自律神経失調(じりつしんけいしっちょう)と、女性であれば貧血(ひんけつ)、月経(げっけい)、妊娠などの内的要因のほか、不安神経症神経衰弱、ヒステリーなどの心因的要因があげられます。
 外的要因には、コンピュータワープロなどのVDT作業のほか、照明や空調などが考えられます。
[治療]
 原則として、原因に対する治療がまず行なわれます。たとえば、屈折異常、老視、不同視、不等像視に対しては、適切なめがね、あるいはコンタクトレンズで対処します。すでに使用している場合でも、正しく矯正(きょうせい)されているかチェックする必要があります。
 眼位異常に対しては、その程度により、プリズムめがねや手術で対応します。全身的、心因的な病気がある場合は適切な診療科で治療しましょう。
 そのほかの目の病気に対しては、それぞれの治療を行ないます。環境への対処については「VDT症候群/テクノストレス症候群」を参照してください。
 眼精疲労は病気であり、単に休息をとれば治る眼疲労とは異なります。目を休めることも大事ですが、眼科を受診して適切な治療を受けましょう。

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世界大百科事典 第2版の解説

がんせいひろう【眼精疲労 eye strain】

眼を使う仕事をするとき,普通の人では疲れない程度でも容易に疲れて,眼の痛み,かすみ,充血,流涙のほか,全身的に頭痛,肩こり,吐き気などをおこす状態。眼を休めるとともに,眼に合った眼鏡をかけるようにする。【丸尾 敏夫】

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大辞林 第三版の解説

がんせいひろう【眼精疲労】

目を使う仕事をする時に、普通の人なら疲れないような場合でも、目が疲れて痛くなったり、頭が重くなったり、肩こり・吐き気を催したりする状態。遠視・乱視、目の異常、目の酷使、眼鏡の度が合わない、ストレスなどが原因。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

眼精疲労
がんせいひろう

従来、目を使っているとき、正常ならば疲れない程度の仕事で疲れる状態が眼精疲労とよばれてきた。しかし、こうした目が疲れるという状況を考えてみると、目に異常があるとき、体が疲れているとき、環境とくに照明環境が不適正なときに目を使えば、疲れるのは当然である。目の異常としては、近視、遠視、老視などの矯正が正しく行われていないとき、斜視、斜位、輻輳(ふくそう)異常があるとき、結膜炎や角膜炎、さらにある種の緑内障などがあるときで、こんなときに目を使って疲れるというのは当然であり、これらの異常に対する症状の一つである。また、体調を整え、照明環境を正しくすれば、疲れがとれるはずである。したがって、眼精疲労とはこうしたいろいろな原因を除いてもなお残る目の疲れということになる。このような眼精疲労の患者の訴えは、単に目が疲れるというだけでなく、眼瞼(がんけん)(まぶた)が開けられない、人と目をあわせることができない、朝からすぐ目が疲れるといったものが多く、さらに吐き気、嘔吐(おうと)などがみられることもある。つまり、このような意味での眼精疲労は、心身症あるいは体質的なものと考えることができる。体質としては、低血圧や胃下垂などを伴っている循環無力性体質によくみられる。[松井瑞夫]

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世界大百科事典内の眼精疲労の言及

【疲労】より

…通常,肉体疲労は発生しやすいが回復も早いのに対し,精神(神経)疲労は発生しにくいかわりに回復は遅いと考えられている。視覚器官の過度の使用によって生ずる眼精疲労は,この両者の中間にある疲労である。
[疲労によって生ずる生体反応]
 疲労を,人間をとりまく外環境と生体のホメオスタシスの維持,すなわち生体防衛の一般現象としてとらえる立場から,疲労の発生メカニズムについて,いくつかの説がある。…

※「眼精疲労」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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