矢吹町(読み)やぶきまち

日本歴史地名大系 「矢吹町」の解説

矢吹町
やぶきまち

面積:六〇・三七平方キロ

西白河郡北部にあり、東は石川郡玉川たまかわ村、南は中島なかじま村・泉崎いずみざき村、西は大信たいしん村、北は岩瀬郡鏡石かがみいし町、北西部は同郡天栄てんえい村に接する。標高二八〇―三〇〇メートルの洪積世前・中期丘陵に覆われ、おおむね平坦である。山林は北部と南部に集中し、表土はローム質火山灰層と風化火山灰層で覆われる。これは那須火山から飛ばされ堆積したもので、関東地方北部、白河地方と同一である。西部に大信村権太倉ごんたくら山を源とする隈戸くまど川が北流し、南に泉崎村・白河市を源とするいずみ川が北流し、大きくカーブし南流して阿武隈川に注ぐ。東部の町境を阿武隈川が北流する。阿武隈川と隈戸川のつくる段丘群と氾濫原中央東西に延びる丘陵が畑と水田を形成し、点在する湖沼および羽鳥はとり用水が農業用水として水田を潤している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「矢吹町」の意味・わかりやすい解説

矢吹〔町〕
やぶき

福島県南東部,阿武隈川上流部左岸にある町。 1903年町制。 55年中畑,三神 (みかみ) の2村および広戸村の一部と合体。中心地区の矢吹は,旧奥州街道宿駅で,天正6 (1578) 年散在していた付近の民家を集めて開設された。周辺は矢吹原と呼ばれる台地で,羽鳥用水の通水で開拓が進み,半農半商の町として発展。米作畜産や野菜,タバコ栽培が盛ん。低開発工業化促進法の指定を受け,1973年に東北自動車道インターチェンジが設置されて以来軽工業を中心に多くの工場が誘致された。面積 60.40km2人口 1万7287(2020)。

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