矢部川(読み)やべがわ

  • やべがわ〔がは〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

福岡県南部をほぼ西流する川。全長 58km。大分県との県境にある釈迦ヶ岳 (1231m) にを発し,水縄,筑肥両山地の間を流れ,下流部で筑紫平野の南部を潤し,有明海に注ぐ。上流部に渓谷美にすぐれる日向神峡,多目的の日向神ダムがあり,スギ林が美しい。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

福岡、大分、熊本の3県境に位置する三国山北麓(ほくろく)が源流で、筑後川、遠賀川に次ぐ県内3番目の長さ(61キロ)の1級河川。星野川などの支流、花宗川や沖端川などの分流を持ち、流域八女、みやま、筑後、柳川各市の647平方キロ。 釈迦岳(標高1231メートル)を頂く源流部にはブナミズナラなどの落葉広葉樹林が広がり、中流域の千間土居公園(八女市)には樹齢300年超のクスの大木約300本が並ぶ。大和王権と戦った北部九州の首長・筑紫君磐井の墓所とされる岩戸山古墳(八女市)など、古代以来の歴史的遺構も数多く残る。

(2018-03-02 朝日新聞 朝刊 筑後・1地方)

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デジタル大辞泉の解説

福岡県南部を流れる矢部川水系の本流。福岡・大分・熊本の3県にまたがる三国山に源を発して筑後(ちくご)平野南部を西流し、有明海に注ぐ。長さ61キロ。上流山地は日向神(ひゅうがみ)景勝地、中・下流は農業地帯。八女(やめ)市の黒木の大フジ、筑後市船小屋(ふなごや)ゲンジボタル発生地は、ともに国の天然記念物に指定されている。

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世界大百科事典 第2版の解説

福岡県の南部を西流する川。長さ61km,流域面積620km2。大分県境の釈迦ヶ岳(1231m)に源を発し,中流の八女市で星野川を合わせ,大牟田市北方高田町と大和町の間で有明海に注ぐ。中流域で山野井川,花宗川の両灌漑用水路を分かち,下流の瀬高町で沖端(おきのはた)川を分流する。水量豊かな急流で,水害が多発したため,上流の黒木町に灌漑・洪水調節発電(1万3500kW)用の日向神(ひゆうがみ)ダムが建設されている。

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大辞林 第三版の解説

福岡県南部、耳納みのう山地や筑肥ちくひ山地付近を源とし、西流・南西流して大牟田市の北で有明海に注ぐ川。上流には日向神ひゆうがみ峡の景勝地がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

福岡県南部、大分県境の釈迦ヶ岳(しゃかがだけ)(1231メートル)に源を発して筑後平野(ちくごへいや)南部を西流、有明海(ありあけかい)に注ぐ一級河川。延長61キロメートル、流域面積647平方キロメートル。上流山地は多雨で流量が多く、日向神峡(ひゅうがみきょう)の景勝地となり、日向神ダムが1960年(昭和35)完成、スギ植林の美しい林業地帯である。中流で星野川、辺春(へばる)川、飯江(はえ)川などをあわせて、下流で沖端(おきのはた)川を分流。中・下流は農業地帯で、米麦のほか、ミカン、茶、イグサ、野菜、畜産など多角的な農業が営まれ、灌漑(かんがい)用の井堰(いせき)、回水路が発達している。流域は矢部川県立自然公園に指定され、日向神峡や船小屋(ふなごや)温泉など観光資源も多い。黒木のフジと船小屋ゲンジボタル発生地は国の天然記念物に指定されている。[石黒正紀]

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世界大百科事典内の矢部川の言及

【筑後国】より

…なお三池藩は1806年(文化3)に幕府に収公され,藩主立花種善は陸奥下手渡(しもてど)に移封されたが,68年(明治1)に旧地に復した。
[社会,経済]
 筑後国の中心は筑後川および矢部川によって形づくられた筑後平野である。筑後川は筑後の〈母なる川〉であると同時に〈暴れ川〉である。…

※「矢部川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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