石家荘(読み)セッカソウ

デジタル大辞泉 「石家荘」の意味・読み・例文・類語

せっかそう〔セキカサウ〕【石家荘】

中国河北省省都太行山脈東麓にあり、紡績工業化学機械工業発達石門シーチアチョワン人口、行政区197万(2000)。

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精選版 日本国語大辞典 「石家荘」の意味・読み・例文・類語

せっかそうセキカサウ【石家荘】

  1. 中国、河北省南西部の都市。省都。太行山脈のふもとにあり、京広鉄道石太鉄道・石徳鉄道とが交差する。紡績、機械、製粉などの工業がさかん。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「石家荘」の意味・わかりやすい解説

石家荘(せきかそう)
せきかそう / シーチヤチョワン

中国、河北(かほく)省南西部の地級市で、同省の省都。人口1024万9000(2014)。華北平野の北西、太行(たいこう)山脈山麓にあり、古くから開発の進んだ地域で石邑(せきゆう)とよばれていた。晋州(しんしゅう)など2県級市と8市轄区、平山(へいざん)、井陘(せいけい)など11県を含む(2016年時点)。平山、井陘の両県は秦(しん)以来の古い歴史をもつが、石家荘は南北の幹線京広線)から東西の幹線(石徳線、石太線)が分岐する地点にあって、とくに山西(さんせい)省や内モンゴル地方からの物資の集散地として新しく成長した都市である。石家荘駅は華北地区の主要駅で、大規模な操車場がある。1925年に休門(きゅうもん)鎮と合併して石門(せきもん)市が設けられ、1947年に石家荘市に改められた。鉄道が建設される以前の交通の中心は、市の北部にある正定(せいてい)であった。

 市域の農業としては小麦、トウモロコシ綿花の栽培が多いほか、大都市に近い位置を利用して野菜栽培が盛んである。さらに石家荘以東は中国の代表的な綿花栽培地帯であり、石家荘は紡績工業の中心地となっている。また井陘では良質のコークス用炭を産出するほか、薬品、肥料などの化学工業や機械工業も発達し、省内第一の総合的工業都市である。

[秋山元秀・編集部 2017年3月21日]


石家荘(せっかそう)
せっかそう

石家荘

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改訂新版 世界大百科事典 「石家荘」の意味・わかりやすい解説

石家荘 (せっかそう)
Shí jiā zhuāng

中国,河北省の省都。面積3315km2(うち市部322km2),市部人口197万(2000)。省の西部,太行山麓の滹沱河(こだが)扇状地上にあり,京広線(北京~広州)と石太(石家荘~太原),石徳(石家荘~徳州)両線の分岐点に当たる交通上の要地。漢代の石邑県の地とされ,井陘関に通じる要地とされるが,20世紀初頭には枕頭と俗称される小村にすぎず,獲鹿県に属していた。京広線,石太線の鉄道開通後急速に発展,1925年休門鎮と合併して石門市が置かれ,37年には人口5万を数えた。47年(解放後)石家荘市と改名,周辺農村で産出する綿花を原料とする綿紡織染色工業基地が建設され,また機械,化学,鉄鋼,製薬工場や大型火力発電所が建設された。67年河北省の省都となり,さらに人口の増大をみた。河北師範大学など高等教育機関も設けられ,また華北烈士陵園内には抗日戦争の際,一身を犠牲にして医療活動に当たったカナダ人医師ノーマン・ベチューンの墓がある。またベチューン国際平和病院が建設されている。
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百科事典マイペディア 「石家荘」の意味・わかりやすい解説

石家荘【せっかそう】

中国,河北省の省都。もと小村であったが,鉄道の開通に伴い急激に発展した。現在京広(北京〜広州)・石太(石家荘〜太原)・石徳(石家荘〜徳州)の3鉄路の連絡点。大綿作地帯を背景とする中国綿紡工業の一中心地であるほか,製鉄・機械・化学などの工業が盛ん。河北師範大学があり,西郊には井【けい】(せいけい)炭鉱がある。445万人(2014)。
→関連項目河北[省]娘子関

石家荘【せきかそう】

石家荘(せっかそう)

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