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中国、華北平原と山西高原の境を南北に走る山脈。北は河北省北西部の燕山(えんざん)山地より発し、南西走して山西省北部に至る恒山(こうざん)、五台山を分岐し、南は黄河北岸に至る。古生代以前の古い地層からなり、開析はよく進んでいる。一般に北のほうが高度が高く、また西に緩く東に急な傾動性の地形をもつ。標高は1000~2000メートルと高くはないが、東側が急峻(きゅうしゅん)な断層崖(だんそうがい)をなし、東シナ海からの季節風を遮るなど、気候上、中国北部に与える影響力は大きい。歴史的にも、都のある華北平原の西の障壁として東西を区分する役割を果たし、第二の長城とみなされる一方、山脈を横断する河川や峠道は東西交通の関門となった。これらの峠道のなかで、井陘(せいけい)、飛狐(ひこ)などの八路は太行八陘(たいこうはっけい)とよばれ、古来有名である。また東西の山麓(さんろく)は、石炭、鉄鉱、硫黄(いおう)など鉱物資源の宝庫である。
[秋山元秀]
中国の山西・河北の省境にある山脈。北東から南西にのび,山西・河南の省境に達する。平均標高1000~1500m。西の山西高原部と東の河北平原部をわかつ。滹沱(こだ)河や沁(しん)河など黄河や海河の支流が山脈を横ぎり,古来,〈太行八陘〉とよばれる井陘(せいけい)や軍都陘などの天然の隘道が通り,平型関,娘子関などの関があり,天険の関として〈第二の長城〉と称せられた。東麓には安陽の殷墟や平山の中山国都跡などがあり,抗日戦争期には革命根拠地の一つとなった。
執筆者:駒井 正一
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「タイハン(太行)山脈」のページをご覧ください。
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…中国最古の地理書〈禹貢〉(《書経》の中の一編)では,九州のうち冀(き)・兗(えん)2州に属するが,大部分は冀州の地域だったので,今も冀省と呼ばれることがある。
[自然]
南東に開けた平たんな河北平原では,西に太行山脈,北に燕山山脈があるので,河流はだいたいに西から東への方向をとって渤海湾に注ぐ。この平原は黄河(かつては本省の南部を通って渤海湾に注いでいたことがある),海河,灤河(らんが)などによってつくられた沖積地で,大部分は標高50m以下である。…
※「太行山脈」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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