神保格(読み)ジンボウカク

デジタル大辞泉 「神保格」の意味・読み・例文・類語

じんぼう‐かく【神保格】

[1883~1965]言語学者・音声学者。東京の生まれ。言語理論および音声学を研究。著「言語理論」「国語音声学」など。

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20世紀日本人名事典 「神保格」の解説

神保 格
ジンボウ カク

大正・昭和期の言語学者,音声学者



生年
明治16(1883)年4月18日

没年
昭和40(1965)年12月6日

出生地
東京・下谷

学歴〔年〕
東京帝大言語学科〔明治41年〕卒

経歴
明治41年東京高等師範学校教授、次いで東京文理科大学教授となり、大正11年欧米留学、昭和20年退官、21年東洋大学教授となった。日本音声学会会長。標準的な東京弁の持主発音アクセント、朗読法など標準語の普及に尽力した。著書に「言語学概論」「言語理論講話」「言語理論」「国語音声学」「国語音声学網要」「国語発音アクセント辞典」「話言葉の研究と実際」「標準語研究」「言語心理学」、翻訳にエスペルセン「言語」、パルマー「現代言語学紹介」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「神保格」の意味・わかりやすい解説

神保格 (じんぼうかく)
生没年:1883-1965(明治16-昭和40)

言語学者・音声学者。東京下谷に生まれた。1908年,東京帝国大学言語学科を卒業。東京高等師範学校,東京文理科大学教授を45年までつとめ,退官後,東洋大学教授となり,また日本音声学会会長等の職にあった。その間イギリス,フランスドイツ,アメリカに留学(1922-24)。言語理論の研究につくすとともに,日本語の音声学やアクセント研究の基礎を築いた。東京語の音声面を明らかにするところが多く,模範的な東京弁の持主と称され,共通語の教育・普及に力があった。著書に,《言語学概論》《国語音声学》《話言葉の研究と実際》《標準語研究》その他がある。
執筆者:

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「神保格」の意味・わかりやすい解説

神保格
じんぼうかく

[生]1883.4.18. 東京
[没]1965.12.6. 東京
言語学者,音声学者。 1908年東京帝国大学言語学科卒業。ただちに東京高等師範学校教授。のち東京文理科大学教授となり 45年定年退官。東京教育大学名誉教授。のち東洋大学教授。 59年紫綬褒章を受ける。アクセントを含む日本音声学の確立に大きく貢献。言語理論の面でもソシュールラング共時態に相当する概念など数々のすぐれた独創的な考えを打出し,常に平易な言葉で表現した。また,放送やレコードを通して実践指導にも努め,標準語の普及に大きな力となった。主著『言語学概論』 (1922) ,『国語音声学』 (25) ,『国語音声学綱要』 (47) ,『言語理論』 (61) など。ほかに O.イェスペルセン『言語』の翻訳 (1927,市河三喜と共訳) ,『国語発音アクセント辞典』 (32,常深千里と共著) などもある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「神保格」の意味・わかりやすい解説

神保格
じんぼうかく
(1883―1965)

言語学者、音声学者。東京生まれ。東京帝国大学言語学科卒業。東京高等師範学校、東京文理科大学(ともに筑波(つくば)大学の前身)などの教授を歴任。現代日本語の音声、アクセントに関する最初のまとまった研究を行って『国語音声学』(1925)、『国語発音アクセント辞典』(常深千里(つねみせんり)(?―1931)と共著、1932)などを著したが、トゥルベツコイが音声と音韻の区別を唱えるに先だって「具体音声」と「音声表象」の区別を唱えたのは注目される。彼はまた、心理学的な立場を重視した言語理論を展開し、『言語学概論』(1922)、『言語理論講話』(1960)などを著したが、『言語理論』(1961)はこの方面の主著である。

[安田尚道 2018年10月19日]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「神保格」の解説

神保格 じんぼう-かく

1883-1965 大正-昭和時代の言語学者,音声学者。
明治16年4月18日生まれ。神保長致(ながむね)の3男。神保小虎の弟。東京高師,東京文理大などの教授を歴任。「国語音声学」「国語発音アクセント辞典」をあらわして日本語音声学の基礎をきずき,標準語の普及につくした。著作に「言語学概論」など。昭和40年12月6日死去。82歳。東京出身。東京帝大卒。

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367日誕生日大事典 「神保格」の解説

神保 格 (じんぼう かく)

生年月日:1883年4月18日
大正時代;昭和時代の言語学者;音声学者。東京文理科大学教授;東洋大学教授
1965年没

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