改訂新版 世界大百科事典 「神流」の意味・わかりやすい解説
神流[町] (かんな)
群馬県南西部,多野郡の町。2003年4月万場(まんば)町と中里(なかざと)村が合体して成立した。人口2352(2010)。
中里
神流町西部の旧村。多野郡所属。人口941(2000)。利根川の支流神流川上流の関東山地を占め,南は埼玉県と接する。村域の大部分は山林で,水田はほとんどなく,コンニャク,シイタケなどの栽培が行われる。第2次大戦中までは羊の飼育も行われた。1960年以降,人口流出が激しく,過疎化が著しい。国道299号線が通じる。
万場
神流町東部の旧町。多野郡所属。人口2269(2000)。南北に標高1000m級の山が連なり,中央を神流川が流れる。河谷の平地以外は山林が占め,杉,ヒノキの人工造林地が広い。主集落の万場は江戸時代には天領で,周辺7ヵ村とともに下山郷といわれ奥多野地方の一中心であった。水田はほとんどなく,コンニャク,シイタケの栽培が行われる。西御荷鉾(にしみかぼ)山麓を中心に自然休養村事業が進められ,プラム,ユズ,山菜などの観光農業も発展している。1960年代以降,人口減少が続き,過疎地域に指定。
執筆者:千葉 立也
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報