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鯉幟(読み)こいのぼり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鯉幟
こいのぼり

5月5日の端午節供に,男子の出世と息災を祈って戸外に立てる。江戸時代中期以降,武士がこの日を尚武の日として,旗指物などの武家飾りを門口に立てたのに対し,町人が滝をも登るとされる出世魚コイを幟として立てて対抗したことに始る。初めは紙製で,長さも 40~50cmほどのものであったが,明治以後は大型となって 10m以上のものがつくられるようになった。上から吹流し,真ゴイ,緋ゴイの順に流すのが定法である。

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世界大百科事典 第2版の解説

こいのぼり【鯉幟】

端午(たんご)の節供(5月5日)に男児の出世健康を願って立てる幟飾り。〈鯉の吹流し〉ともいう。江戸時代には菖蒲(しようぶ)(尚武)の節供として武家階級では家紋を記した旗指物(さしもの)や幟や吹流し(旗の一種。輪に長い絹を張ってさおの先に結びつけたもの)を玄関前に並べ立てた。これに対抗して江戸中期以後,町人階級が武具代りに戸外に鯉幟を立てる風習が生まれた。安永年間(1772‐81)の川柳に〈五月雨が晴れると鯉のたけのぼり〉とある。

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大辞林 第三版の解説

こいのぼり【鯉幟】

紙や布などで鯉の形に作って彩色した幟のぼり。五月五日の端午たんごの節句に男の子の成長を祝って立てる。鯉の吹き流し。 [季] 夏。 《 風吹けば来るや隣の- /虚子 》

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鯉幟
こいのぼり

端午の節供に男児の出世、健康を祈って立てる外飾り。鯉の吹流し。江戸時代、菖蒲(尚武)(しょうぶ)の節供として武家階級ではこの行事を重んじ、家紋をしるした旗差し物や、幟、吹流しなどの武家飾りを、玄関前に並べ立てることが流行した。これに対抗して町人層では江戸中期以後、武具がわりに鯉幟を立てる風習が生まれた。鯉は中国の竜門伝説の故事から立身出世の象徴として親しまれ、端午の節供の菖蒲幟にも鯉の絵が描かれた。この鯉が小さな紙製となり、幟の麾(まねき)(小旗)に用いられ、さらに吹流しにつくられて独立した。真鯉(まごい)(黒)を上に、緋鯉(ひごい)(赤)を下にするのが正式とされている。明治期までは大半が紙製であったが、現在は木綿製、化繊製のものが出回っている。[斎藤良輔]

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世界大百科事典内の鯉幟の言及

【端午】より

…また,この日の食品には各地で特色あるものが作られる。 男児の初節供を祝い,前もって母親の実家や親戚から(のぼり)や鯉幟,武者人形,冑などを贈り,当日はそれらの人々を招いたりして返礼の行われることは全国的である。幟は両親の家紋がつけられ勇ましい鍾馗像等が描かれたもので,庭先に立てられたが,最近では屋内へ飾るものが多くなった。…

※「鯉幟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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