デジタル大辞泉
「穿つ」の意味・読み・例文・類語
うが・つ【×穿つ】
[動タ五(四)]《上代は「うかつ」》
1 穴をあける。掘る。また、突き通す。貫く。「雨垂れが石を―・つ」「トンネルを―・つ」
2 押し分けて進む。通り抜けて行く。
「石は灌木の間を―・って崖の下へ墜ちた」〈鴎外・青年〉
3 人情の機微に巧みに触れる。物事の本質をうまく的確に言い表す。「―・った見方」「彼の指摘は真相を―・っている」
4 袴・履物などを身に着ける。履く。
「夏といえども其片足に足袋を―・ちたり」〈子規・墨汁一滴〉
5 新奇で凝ったことをする。
「紋も模様も大きに―・ち過ぎて賤しき場もありしが」〈洒・浪花今八卦〉
[補説]3について、文化庁が発表した平成23年度「国語に関する世論調査」では、「うがった見方をする」を、本来の意味とされる「物事の本質を捉えた見方をする」で使う人が26.4パーセント、本来の意味ではない「疑って掛かるような見方をする」で使う人が48.2パーセントという逆転した結果が出ている。
[可能]うがてる
[類語]掘る・掘り起こす・掘り出す・掘り返す・掘り抜く・掘り当てる
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
うが・つ【穿】
- 〘 他動詞 タ行五(四) 〙 ( 古くは「うかつ」 )
- ① 穴を掘る。
- [初出の実例]「乃ち夜険(さかしき所)を鑿(ウカ)ちて地道(したつみち)を為りて」(出典:日本書紀(720)雄略八年二月(前田本訓))
- ② 穴をあける。棒状のものなどで貫き通す。貫く。突きぬく。
- [初出の実例]「棹はうがつ、波の上の月を。船はおそふ海のうちの空を」(出典:土左日記(935頃)承平五年一月一七日)
- ③ ( 比喩的に、「鼻をうがつ」などの形で ) においが貫くように強く刺激する。
- [初出の実例]「シュウキ ビクウヲ vgatçu(ウガツ)」(出典:コンテムツスムンヂ(捨世録)(1596)一)
- ④ ( 比喩的に ) ある場所を通り抜ける。貫くように進む。
- [初出の実例]「僕は種々の事を考へながら上野の森を穿って、〈略〉不忍池の方へ下りるのが常であった」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉七)
- ⑤ 隠れた事情や細かい事実、また、世態や人情の機微を指摘する。
- [初出の実例]「守レ口と云も、其合点じゃと云、穿た説じゃぞ」(出典:絅斎先生敬斎箴講義(17C末‐18C初))
- 「をかしみあることどもをひろひあつめ人情のありさまをくはしくうがちて」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)二)
- ⑥ 凝ったことをする。新奇で変わったことをする。
- [初出の実例]「桔梗卦〈略〉色八卦時代には紋ももやうも大きにうがち過て賤しき場もありしが」(出典:洒落本・浪花今八卦(1773))
- ⑦ 服、袴(はかま)、はきもの、手袋などを身につける。
- [初出の実例]「身には一領の大紋の直垂を穿(ウガ)ち」(出典:読本・忠臣水滸伝(1799‐1801)前)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 