(読み)ミナモト

デジタル大辞泉 「源」の意味・読み・例文・類語

みなもと【源】[姓氏]

姓氏の一。皇族賜姓の一つで、弘仁5年(814)嵯峨天皇が諸皇子に源姓を賜って以来、清和源氏村上源氏宇多源氏をはじめ十余流の諸源氏が出た。そのうち、清和天皇の子貞純親王の流れである清和源氏が最も栄え、のちに嫡流の頼朝鎌倉幕府を開いた。
[補説]「源」姓の人物
源有仁みなもとのありひと
源家長みなもとのいえなが
源実朝みなもとのさねとも
源重之みなもとのしげゆき
源順みなもとのしたごう
源高明みなもとのたかあきら
源隆国みなもとのたかくに
源為朝みなもとのためとも
源為憲みなもとのためのり
源為義みなもとのためよし
源親行みなもとのちかゆき
源経信みなもとのつねのぶ
源経基みなもとのつねもと
源融みなもとのとおる
源俊頼みなもとのとしより
源範頼みなもとののりより
源博雅みなもとのひろまさ
源信みなもとのまこと
源通親みなもとのみちちか
源通具みなもとのみちとも
源満仲みなもとのみつなか
源光行みなもとのみつゆき
源師房みなもとのもろふさ
源行家みなもとのゆきいえ
源義家みなもとのよしいえ
源義経みなもとのよしつね
源義朝みなもとのよしとも
源義仲みなもとのよしなか
源義平みなもとのよしひら
源義光みなもとのよしみつ
源頼家みなもとのよりいえ
源頼朝みなもとのよりとも
源頼信みなもとのよりのぶ
源頼政みなもとのよりまさ
源頼光みなもとのよりみつ
源頼義みなもとのよりよし

み‐な‐もと【源】

《「な」は「の」の意の格助詞。「もと」の意》
川の水などの流れ出るもと。水源。「この川は北アルプスに発する」
物事の起こりはじめるもと。起源。根源。「諸悪
[類語](1水源源流源泉/(2始まり始め起源根源源流本元物種温床濫觴源泉起こり発端端緒嚆矢糸口とば口取っ掛かり手掛かり足掛かり道を付ける

げん【源】[漢字項目]

[音]ゲン(漢) [訓]みなもと
学習漢字]6年
水流の発する所。「源泉源流水源地抜本塞源ばっぽんそくげん
物事の出てくるもと。「淵源えんげん起源語源光源根源財源資源字源震源電源病源本源
四姓の一。源氏。「源平藤橘げんぺいとうきつ
[名のり]はじめ・もと・よし

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精選版 日本国語大辞典 「源」の意味・読み・例文・類語

げん【源】

  1. 〘 名詞 〙 もとになる物事。みなもと。
    1. [初出の実例]「今弓張月一書〈略〉悉遵正史、並不巧借一事妄設一語以滋世人之惑。故有源有委。可徴可拠」(出典読本椿説弓張月(1807‐11)拾遺)
    2. [その他の文献]〔荀子‐君道〕

み‐な‐もと【源】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「な」は「の」の意で、「水の本」の意 )
  2. 川の水の流れ出るもと。水源。
    1. [初出の実例]「信筑の川と謂ふ。源(みなもと)筑波の山より出で」(出典:常陸風土記(717‐724頃)茨城)
  3. 事物の起こったり、始まったりするもと。根源。起源。
    1. [初出の実例]「藤壺の花はことわり劣らじとみなもとさへも開けたるかな」(出典:栄花物語(1028‐92頃)歌合)

みなもと【源】

  1. 姓氏の一つ。→源氏

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「源」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(異体字)原
10画

[字音] ゲン
[字訓] みなもと

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は原(げん)。原の古文字形に作り、厂(かん)(崖)から泉が垂水として流れ出る形で、水源を示し、源の初文。それで原泉・原始・原由の意がある。のち原が野(げんや)のの意に転用されるに及んで、形声字の源が作られた。狩猟の地をいう。漢碑には原野の原と水源の源とを、区別して用いている。

[訓義]
1. みなもと、水源。
2. 原が源のもとの字。ゆえに原を源と同じく原由の意に用いる。

[古辞書の訓]
名義抄〕源 ミナモト・モト・アツシ・タヅヌ

[熟語]
源委源淵・源源・源泉・源頭・源本・源由源瀾・源流
[下接語]
淵源・起源・語源・光源・根源・財源・策源・資源・字源・震源・水源・仙源・泉源・源・源・塞源・桃源・発源・病源・本源

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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