舞子(読み)マイコ

関連語 小森 星児

改訂新版 世界大百科事典 「舞子」の意味・わかりやすい解説

舞子 (まいこ)

兵庫県神戸市垂水(たるみ)区南部に位置する景勝地の舞子の浜とその背後の地区名。舞子の浜は明石海峡に臨む延長1.7kmの海岸で,県立公園に指定されている。しかし海水浴で有名であった砂浜は,国道2号線の拡幅や激しい潮流のためにすっかり失われた。地名の由来は,千姿万態の松の姿から名付けられたとか,在原行平平清盛が舞子を踊らせたなど華やかな伝説があるが,文献上の初出は江戸中期をさかのぼらない。付近には古くから腰掛け茶屋があり,大正末ごろまで大きな旅館があってにぎわった。海に臨んで中国人貿易商が大正初めに建てた洋館移情閣。通称,六角堂)があり,ここに滞在したことのある孫文にちなんで孫中山記念館(現,孫文記念館)が開設されている。公園背後の高台には舞子ビラがある。有栖川宮熾仁(たるひと)親王の別邸だったもので,市に買収されて現在はホテル,結婚式場などに利用されている。公園内には幕末明石藩が大阪湾防衛のために築いた稜堡(りようほ)式砲台の遺構がある。舞子の浜北方の丘陵は住宅地となっている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

普及版 字通 「舞子」の読み・字形・画数・意味

【舞子】ぶし

舞人。

字通「舞」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android