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結節性硬化症 ケッセツセイコウカショウ

家庭医学館の解説

けっせつせいこうかしょう【結節性硬化症 Tuberous Sclerosis】

[どんな病気か]
 てんかん発作(ほっさ)、知能障害、皮膚症状を示す病気です。
 てんかんは、乳児期にウエスト症候群(しょうこうぐん)(コラム「ウエスト症候群(点頭てんかん)」)で発症することがあります。成長後も、ほかの型のてんかんを合併する頻度が高く、しかも難治(なんち)のことがしばしばです。
 皮膚症状は、乳児期にはからだに不整型な白斑(はくはん)がいくつかみられるだけですが、4~5歳ごろから顔、とくに頬(ほお)に血管線維腫(けっかんせんいしゅ)と呼ばれるにきびのような皮疹(ひしん)が出現し、しだいに数が増えてきます。
 そのほか、新生児期に心雑音から心臓の腫瘍(しゅよう)が発見されたり、嚢胞腎(のうほうじん)が見つかったりします。
[治療]
 根本的な治療法はありません。てんかん発作をコントロールすることがいちばんたいせつです。また、定期的に腎臓(じんぞう)や眼底(がんてい)の検査を行なう必要があります。

出典 小学館家庭医学館について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

結節性硬化症
けっせつせいこうかしょう

プリングル病」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

結節性硬化症
けっせつせいこうかしょう

皮膚とくに顔面に脂腺腫(しせんしゅ)を主体とする血管線維腫を伴い、神経系も侵されるほか、腎臓(じんぞう)や肺などの臓器ほか全身に過誤腫とよばれる腫瘍(しゅよう)に似た良性の腫瘤(しゅりゅう)を伴う遺伝性疾患。英語名称はtuberous sclerosis complexで、略称TSC。常染色体優性遺伝する。小児の発症が多くみられたため、かつては精神遅滞(知的障害)、顔面血管線維腫(頬(ほお)にできるにきびに似た隆起病変)、てんかん発作の3徴候をもって診断されてきたが、これらの徴候を伴わない症例も確認されているため、現在では全身の諸症状によって診断される。年齢によって症状は異なり、生後すぐには皮膚に楕円(だえん)形の白いあざ(白斑)がみられ、新生児期では心肥大や不整脈がみられるが成長するにつれて寛解する。乳幼児期にはてんかん発作や知的障害、学童期には顔面血管線維腫を伴い、全体にてんかん発作が多くみられるが小児以外の発症ではこれらを伴わないことがある。CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴映像法)などの画像診断で脳に結節がみられることがこの疾患名の由来となっており、脳細胞の発生異常が疑われている。皮膚では足の爪(つめ)や手に硬い腫瘤ができ、腰部などに隆起状病変を認め、徐々に増大することがある。腎臓では嚢腫(のうしゅ)のほか血管・筋・脂肪成分の増殖による腎血管筋脂肪腫がみられ、腎機能障害や高血圧症のほか、出血に激痛を伴って出血ショックに陥ることがある。肺ではとくに20歳以降の若い女性にリンパ脈管筋腫症(LAM:Lymphangioleiomyomatosis)がみられ、進行すると呼吸不全から死に至ることもある。そのほか子宮筋腫や卵巣嚢腫、内分泌系の疾患として甲状腺腫などのほか、全身の臓器にわたって種々の病変が認められる。[編集部]

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