デジタル大辞泉
「耕」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
た‐がえ・す ‥がへす【耕】
〘他サ四〙 (「田返す」の意。古くは「たかえす」)
作物を作るために
田畑を掘り返す。たがやす。
※東大寺諷誦文平安初期点(830頃)「
歴山に耕
(タカヘ)して盲ひたる父を養ふことを作せり」
[
語誌]「かへす」は
俗語で「かやす」ともいったところから、中世後期には「たがやす」という形も現われ、
近世初期になると、「たがへす」よりも「たがやす」の方が多く用いられるようになった。しかし、近世においては、依然「たがへす」も使われ、もっぱら「たがやす」の形になったのは、
近代になってからと思われる。
た‐がや・す【耕】
〘他サ五(四)〙 (「たがえす(耕)」の変化した語) 作物を植えつけるため、田畑をすき返して土を柔らかにする。
※
太平記(14C後)三二「
父母を養はん為に歴山に行て耕
(タガヤ)すに」
た‐がえし ‥がへし【耕】
〘名〙 たがえすこと。
耕耘(こううん)。耕作。たがやし。《季・春》
※
狂歌・華紅葉(1729)「耕
(タカヘ)しの茶弁をあけた小町塚さそふ水ありちりやたらりに」
た‐がやし【耕】
〘名〙 春、
野菜の
種子を蒔
(ま)いたり、苗を植えるまえに田畑をすき返したりすること。耕作。たがえし。《季・春》
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報