肯う(読み)ウケガウ

デジタル大辞泉 「肯う」の意味・読み・例文・類語

うけ‐が・う〔‐がふ〕【肯う】

[動ワ五(ハ四)]承諾する。肯定する。
細君の云う事を―・った」〈漱石
[類語]承知了承了解承諾承認承引承服納得同意受諾応諾許諾オーケー受け入れる聞き入れるうべなうがえんずる諾する応ずる引き受ける首を縦に振るうけたまわ認める

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精選版 日本国語大辞典 「肯う」の意味・読み・例文・類語

うけ‐が・う‥がふ【肯】

  1. 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙 よいと認める。肯定する。承諾する。承知する。
    1. [初出の実例]「『これより西に宝の国あり。うちてしたがへ給へ。〈略〉』とありしを、天皇うけがひ給はず」(出典:神皇正統記(1339‐43)上)
    2. 「商人となりて京にまうのぼらんことを頼みしに、雀部(ささべ)いとやすく肯(ウケ)がひて」(出典:読本・雨月物語(1776)浅茅が宿)

肯うの補助注記

「観智院本名義抄」に「不肯受 ウケカヘス」などとあるのは、下二段活用ともみられるが、訓点資料特有の語として「うけ・かへす」とも分析しうるので、確例とはしがたい。→かう


うけ‐ご・う‥ごふ【肯】

  1. 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙うけがう(肯)
    1. [初出の実例]「あなんこれをさとりて大どくじゃなりとうけこひ給ひぬ」(出典:平仮名古活字三巻本宝物集(1179頃)上)

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