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腐植栄養湖 フショクエイヨウコ

百科事典マイペディアの解説

腐植栄養湖【ふしょくえいようこ】

湖沼型の一種。非調和型。腐植質に富み,これがイオンを吸着するために生物に役立つ栄養物質が少ない。沿岸植物はかなり発達することもあるが全体として生産は大きくない。
→関連項目酸栄養湖

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大辞林 第三版の解説

ふしょくえいようこ【腐植栄養湖】

湖沼の一型。水は多量の腐植質を含んで褐色を帯び、プランクトンの生育を妨げる。高山や北方の泥炭地に見られ、次第に高層湿原化する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

腐植栄養湖
ふしょくえいようこ

湖水中に腐植質を多量に含む非調和型の湖。湖底は湖外から流入した腐植物による腐植泥(でい)で覆われ、薄茶色からコーヒー色の水色を示す。溶け込んだ有機酸により湖水は酸性となる。高山帯の森林中や高層湿原中には水素イオン濃度(pH)4~5の有機酸性の腐植栄養湖がみられる。電解質は一般に少ない。水中のフミン酸などの腐植質がコロイド状となり、リン酸などの栄養塩類を吸着し、植物プランクトンの成長を妨げる。したがって基礎生産力は低い。植物プランクトンはツヅミモの類が多いが、量は少ない。
 水生植物としては湖岸にスゲ、イ(イグサ)、ミツガシワ、ミズバショウなどが粗生し、ジュンサイ、オヒルムシロ、アサザなどの浮葉植物が繁茂することもある。動物プランクトンはミジンコ、赤色のヤマヒゲナガケンミジンコが多量に出現することがある。そのほかフサカ幼虫もみられるが魚類はまれにしか生息しない。寒冷な高緯度地域に多く、日本では高山の高層湿原中の池や北海道の平地の湖に多い。[沖野外輝夫]
『沖野外輝夫・半田暢彦ほか著『湖沼調査法』(1987・古今書院) ▽飯田貞夫著『やさしい陸水学――地下水・河川・湖沼の環境』(1997・文化書房博文社) ▽沖野外輝夫著『湖沼の生態学』(2002・共立出版)』

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