色丹島(読み)シコタントウ

デジタル大辞泉 「色丹島」の意味・読み・例文・類語

しこたん‐とう〔‐タウ〕【色丹島】

色丹

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共同通信ニュース用語解説 「色丹島」の解説

色丹島

北方四島の一つ。面積は約250平方キロで北方領土全体の約5%。主要産業は漁業と水産加工業。島には斜古丹しゃこたん(ロシア名マロクリーリスコエ)と穴澗あなま(同クラボザボツコエ)の二つの集落があり、人口は計約3320人。斜古丹には国境警備局部隊が駐留している。島の71%が禁猟区に指定されており、開発を困難にしている。(モスクワ共同)

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精選版 日本国語大辞典 「色丹島」の意味・読み・例文・類語

しこたん‐とう‥タウ【色丹島】

  1. 北海道東部、歯舞(はぼまい)諸島北東端の島。いわゆる北方領土(北方四島)の中の一つ。斜古丹(しゃこたん)などの良港があり、近海は第二次大戦までカニ、タラの好漁場として知られた。現在はロシアが占有。色丹。

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日本歴史地名大系 「色丹島」の解説

色丹島
しこたんとう

歯舞はぼまい諸島東端の多楽たらく島の東方に幅二二キロの色丹水道を隔てて隣り合う島。根室半島納沙布のさつぷ岬からは東北東約七三キロにあたる。東西の長さは約二四キロ、南北の幅は九・五キロでほぼ長方形をしており、面積は約二五五平方キロである。この島も歯舞諸島と同じく地質構造的には根室半島の延長なので火山はなく、標高三〇〇メートル前後の山々が続く丘陵性の山地となっている。海岸線は屈曲に富んで陸に入り込んだ湾が多く、北岸の斜古丹しやこたん湾・マタコタン湾・穴澗あなま湾、南岸のイネモシリ湾・松ヶ浜まつがはま湾、さらには西岸のノトロ湾などの天然美に恵まれ、昭和八年(一九三三)には道立公園に指定された。この島の名前は一七八〇年代の幕府調査隊の地図にも表示され、その記録である「蝦夷拾遺」には「周囲二十余里、蝦夷の戸口詳なることを不知、産物キイタツプへ持来て交易す」と記されている。

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改訂新版 世界大百科事典 「色丹島」の意味・わかりやすい解説

色丹島 (しこたんとう)

北海道東端の根室半島の北東方にある島。北東から南西に長い長方形を示し,長さ約28km,幅9km,面積255km2。中生層を基盤とし,島全体が標高200~350mの山地からなり,著しい海食を受けて海岸部にも低地は少ない。第2次大戦前は色丹村(1940年の人口1499)として根室支庁に属し,斜古丹湾などの良湾があって,近海は千島方面第一の好漁場であった。戦後はソ連(現,ロシア)の施政下にあり,日ソ平和条約締結後,歯舞(はぼまい)諸島とともに日本に引き渡されることになっていたが,平和条約は締結されず,日本への復帰は実現されていない。なお,いわゆる北方領土の問題については〈千島列島〉の項を参照されたい。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「色丹島」の意味・わかりやすい解説

色丹島
しこたんとう

北海道東部、根室(ねむろ)半島納沙布(のさっぷ)岬北東約73キロメートルの沖合いにある島。北東―南西方向に長く約24キロメートルあり、幅は10~12キロメートル、面積250.16平方キロメートル。行政区画としては第二次世界大戦前から根室支庁(現、根室振興局)管内の色丹郡色丹村とされ、形式上はそのまま現在に至っているが、戦後はソ連、ソ連解体後はロシア連邦の施政下にある。北東端に中心地色丹(斜古丹(しゃこたん)ともいう)があり、戦前は根室と定期船で結ばれていた。南西端には錨地(びょうち)ノトロ、北西岸には錨地穴澗(あなま)がある。戦前の人口は861(1942)。全島で小学校5、郵便局2、駅逓(えきてい)1、無電局1が置かれていた。住民の大半は漁業に従事し、コンブ、貝類、サケ・マス、タラなどの漁業に従事した。

渡辺一夫

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百科事典マイペディア 「色丹島」の意味・わかりやすい解説

色丹島【しこたんとう】

北海道根室半島の東方約75kmにある面積247.65km2の丘陵性の島。タラ,カニの好漁場をひかえ,第2次大戦前は漁業が盛んであったが,戦後ソ連が占領,島民は本土に引き揚げた。日本政府は歯舞(はぼまい)諸島(2008年3月より歯舞群島)とともに返還を要求しているが未解決。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「色丹島」の解説

色丹島
しこたんとう

北海道東部の根室半島の納沙布(のさっぷ)岬東方約60kmにある島。北方に国後(くなしり)島,西方に歯舞(はぼまい)群島を望む。地名アイヌ語シ・コタン(大きい村)による。面積250km2。最高峰は斜古丹(しゃこたん)山の413m。全体は標高200~300mの丘陵地で,海食崖が発達するが,斜古丹湾,穴澗(あなま)湾などの良好な入江も知られる。漁業で発展し,タラ,コンブを主産物とする。第2次大戦後はソ連(現,ロシア)の施政下にある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「色丹島」の意味・わかりやすい解説

色丹島
しこたんとう

北海道東部,根室半島沖に連なる歯舞群島の東方にある島。面積 255.12km2。周囲 96km。島全体が 200~300mの丘陵性山地で占められ,海食崖が発達。斜古丹港など天然の良港に恵まれる。主峰は斜古丹山 (413m) 。冬の寒さより夏の濃霧と冷涼さがきびしく,作物栽培は困難で,漁業中心の生業を営む。 1945年ソ連 (現ロシア連邦) が占領。北方領土に含まれる。

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デジタル大辞泉プラス 「色丹島」の解説

色丹(しこたん)島

北海道東部、納沙布岬の北東約73kmに位置する島。第二次世界大戦後、ソ連(現ロシア連邦)が占領。

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