菅田村(読み)すげたむら

日本歴史地名大系 「菅田村」の解説

菅田村
すげたむら

[現在地名]中条町菅田

村央を身洗みあらい(現菅田川)が流れ、北西きのと村、南東山屋やまや村に接する。古くは乙村乙宝おつぽう寺の大日領であったと伝えられ、永禄年中(一五五八―七〇)の村成立時の草分百姓は一三名、高三〇六石一斗という(正保三年二月「菅田創立記」高橋庄左衛門家蔵)。元和二年(一六一六)の村上忠勝知行宛行状(松嶋一男氏蔵)に黒川組として菅田村とみえ、七〇石が松島太兵衛に宛行われている。正保国絵図では五〇六石余。初めは村上藩領、宝永六年(一七〇九)幕府領、翌七年再び村上藩領となる。


菅田村
すがたむら

[現在地名]小野市菅田町

中番なかばん村の南に位置し、集落は東条とうじよう川を南北に挟んで形成されている。慶長国絵図に「すかた村」とみえる。領主の変遷は古川ふるかわ村に同じ。正保郷帳では田方四一五石余・畑方二一石余。元禄郷帳では高四六二石余。天保郷帳・旧高旧領取調帳ではともに高四六四石余、うち皇太神社(現菅田神社)除地一石余。明治一一年(一八七八)の田反別三九町四反余・収穫米七〇六石余、畑反別八反余・収穫麦六石八斗余、宅地反別二町三反余(「菅田村新租額」菅田町有文書)


菅田村
すげたむら

[現在地名]足利市菅田町

名草なぐさ川流域に位置し、東西に小丘陵がある。北は名草村。村名は河畔に灌喬木や葦・菅などが繁茂していたことによるという。正和五年(一三一六)九月日の常行堂三昧田注文案(輪王寺文書)に「菅田」の地の四町が堂僧分、一町が承仕分とみえ、当地のことと考えられる。「新田老談記」によると、天正一二年(一五八四)一月の佐野宗綱の須花すばな坂出陣に際し、長尾顕長方の足利遠見番所で早鐘が打たれているが、小松が岡こまつがおか北端にあった稲荷山いなりやま城は戦国期の長尾氏遠見番所といわれる。


菅田村
すがたむら

[現在地名]天理市二階堂北菅田にかいどうきたすがた町・二階堂南菅田町

かみしよう西方に所在。二階堂村と俗称し、上ノ庄村とともになか街道(下ツ道)の街村を形成。近世には平群へぐり郡に属したが、「大和志」には「属邑二旧添下郡」とある。慶長郷帳の村高四四四・三一石。慶長六年(一六〇一)に竜田藩(片桐且元)領、寛永一六年(一六三九)幕府領。元禄一三年(一七〇〇)時点では村高四九六・八七二石のうち三〇〇石は現京都市の青蓮しようれん院領、一九六・八七二石は幕府領。「千載集」に

<資料は省略されています>

とある菅田池を「大和志」は当村とする。


菅田村
すげたむら

[現在地名]黒瀬町菅田

川角かわすみ村の西に位置し、北は黒瀬川を挟んで楢原ならはら村に対するが、近世には黒瀬川が現在より南を流れており、菅田村の東北部で北西流している(「芸藩通志」付載村絵図)。南部は野呂のろ山より続く山地で、中畑なかはた(現豊田郡安浦町)との村境では標高六〇〇余メートルに達する。元和五年(一六一九)の安芸国知行帳には高一六九石七斗とあり、「芸藩通志」では田畝一九町三段五畝余で高に変化はない。


菅田村
すがたむら

[現在地名]松江市菅田町

松江城下北東端の北田きたた町の北に位置し、東は西川津にしかわつ村、北は西持田にしもちだ村、西は法吉ほつき村・奥谷おくだに村。南部の平地が北部の丘陵に挟まれた谷間に続いている。中世長田西ながたにし郷に含まれていたとみられ、永仁七年(一二九九)二月一一日の鎌倉将軍家下知状(飯野八幡宮文書)に長田西村のうちとして菅田村がみえる。正保国絵図に村名がみえる。


菅田村
すがだむら

[現在地名]滑川町菅田

滑川の左岸に位置し、東は福田ふくだ村、西は和泉いずみ村。松山まつやま領に属した(風土記稿)。古くは南西方の勝田かちだ(現嵐山町)のうちであったが、元禄元年(一六八八)同村の枝郷となり、安永五年(一七七六)に分村したという(「郡村誌」など)。元禄郷帳には勝田村枝郷として村名がみえ、高五〇石余。


菅田村
すげたむら

[現在地名]大洲市菅田町菅田すげたちようすげた

大洲市の中心部から東へ四キロ、ひじ川にまたがって南北に延びる平地の多い一千五〇〇石の大村。慶安元年伊予国知行高郷村数帳(一六四八)喜多きた郡の項に「菅田村 日損所、水損所、茅山有、川有」とある。大洲藩領。元文五年(一七四〇)の「大洲秘録」には、「米・大豆・麦・粟・稗・菜種子」の土産があり、土地は「肥良にして諸作能熟し民家富饒の者多し」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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