薄葉紙
うすようし
製紙工業では次の2種がある。
(1)薄紙 インディアペーパー、シガレットペーパーおよび謄写版原紙など薄い紙の総称。用途によって種類は多い。洋紙では木材化学パルプを主原料とするが、とくに薄くてじょうぶな紙を必要とする場合には、マニラ麻、亜麻(あま)または綿から得られた化学パルプを単独で用いたり、配合する例が多い。
(2)トイレットペーパー 衛生紙、顔ふき紙などの使い捨て紙の総称。故紙(古紙)(こし)の再生パルプを主原料とし、サイズ(平滑化のための填料(てんりょう))は施さず、通常、クレープ(縮み)がつけられるような装置をもつヤンキーマシンを用いて抄造する。
[御田昭雄 2016年4月18日]
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薄葉紙【うすようし】
地合いのよい薄い紙の総称。20〜30g/m2以下のものをいう。インディアペーパー,シガレットペーパー,グラシン紙,複写紙,電気絶縁薄紙,航空便用紙,化粧紙(高級ちり紙いわゆるティッシュペーパー)など,多くの種類がある。
→関連項目京花紙
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うすよう‐し うすエフ‥【薄葉紙】
〘名〙
※新聞雑誌‐二三号・明治四年(1871)一二月「公書家書とも薄葉(ウスヤウ)紙に細書し」
② 薄くすいた紙。洋紙の一つ。厚さ(
斤量)四〇グラム以下のもの。コピー用紙、タバコ巻紙、辞典用紙などに用いる。
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うすようし【薄葉紙】
坪量(単位面積当りの重量)の少ない薄い紙の総称。ティッシュペーパーtissue paperともいう。20~30g/m2のものが多く,化学パルプを原料とするが,インディアペーパー,シガレットペーパーでは麻や綿も使用される。薄葉紙に属する紙には,グラシン紙(化学パルプを高度に叩解(こうかい)した半透明の包装紙),シガレットペーパー,インディアペーパー,カーボン原紙,タイプ・コピー紙,コンデンサー用紙,複写原紙,航空便用紙,空気除塵用ろ紙などがある。
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世界大百科事典内の薄葉紙の言及
【紙】より
…茶封筒や片面だけつやを出したハトロン紙などもクラフト紙である。
[薄葉(うすよう)紙]
薄葉紙は,坪量が40g/m2以下,和紙では20g/m2以下の薄い紙をいう。グラシン紙は,化学パルプを長時間叩解後カレンダーがけし,圧縮して作った紙で,通気性が低い半透明の性質をもっている。…
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