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薬研 やげんchemist's mortar; druggist's mortar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

薬研
やげん
chemist's mortar; druggist's mortar

細長くて底部中央が丸く舟形にへこんだ鉄容器と,それにちょうどはまって前後に滑動できる大きさの鉄製円盤とを組合せた道具。円盤中心には左右に握りが出ており,これを握って動かして容器内の鉱石,乾固した草木種子穀物などをすりつぶす。西洋でも東洋でも昔から原料を粉砕するのに用いられたのでこの名がある。顔料製造にも使われた。現在でも漢方薬店などで使っているところがある。

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デジタル大辞泉の解説

や‐げん【薬研】

漢方医などが生薬を粉末にするのに用いる金属製の器具。細長い舟形で、中央がV字形にくぼんでいるもの。中に生薬を入れ、円板形の車に通した軸を両手でつかみ、前後に回転させて押し砕く。くすりおろし。
1に形が似るところから》鶏の胸骨の先端部分。焼き鳥やから揚げなどにする。

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世界大百科事典 第2版の解説

やげん【薬研】

〈くすりおろし〉ともいう。おもに漢方の製薬に用いる鉄製の道具。漢方では,薬を細かくし煎じて飲むために,細長い舟形で中が断面V字形にくぼんだやげんと,やげん車といって鉄の車輪状の円盤に木の棒をさしたものとを使って薬種を押しくだいた。やげんはその形から,臼と同様に,女陰の象徴ともみられた。また金石類に文字などをV字形に彫り込むことをやげん彫,V字形に掘った底のせまい堀をやげん堀というが,それだけこの道具がなじみ深いものであったことを示している。

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大辞林 第三版の解説

やげん【薬研】

主に漢方で、薬種を砕き、または粉末にするために用いる器具。細長い舟形をした、内側が V 字形の器の中に薬種を入れ、上から軸のついた車輪様のものをきしらせて薬種を押し砕く。くすりおろし。きさげ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

薬研
やげん

生薬(しょうやく)を粉末化するための道具。中国の唐代に発明されたもので、中国名は薬碾(やくてん)。日本へ伝わった年代は不明であるが、茶をひく茶碾は11世紀(平安時代)にはすでに伝わっていたことが知られている。薬研の伝来は、おそらくこれよりも以降であろう。薬研は、細長い舟形で断面がV字形をした臼(うす)の部分と、そろばん玉を平たくして軸を通したような磨(す)り具とからなる。大きさはさまざまであるが、臼部の長さ30センチメートル、磨り具の径20センチメートルほどのものが一般的である。木製、鉄製、石製のものがある。使用に際しては、座して体の前に臼を縦方向に置き、臼の中に薬物を入れ、磨り具をのせ、両軸を手のひらでつかみ、磨り具を前後に回転させながら粉末にする。このとき、左右の手のいずれかをやや前後させ、臼に対して磨り具をやや斜めにするとひきやすくなる。[難波恒雄・御影雅幸]

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