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蚕種 さんしゅ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

蚕種
さんしゅ

蚕卵をさす蚕業用語。その良否は養蚕の豊凶,繭質の良否,生糸の品位を左右する。日本では農林水産大臣の許可を受けた者だけが蚕種の製造販売を行い,病毒検査から販売する蚕種1箱 (約2万粒) ごとの内容の表示にいたるまで法律によって規制されている。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版の解説

さんしゅ【蚕種】

カイコの卵のことをさす産業用語。繭をとるために飼育しているカイコは〈普通蚕種〉と呼ばれる蚕種から孵化(ふか)したもので,日本種と中国種を交配して作った交雑種である。普通蚕種を作る親の蚕種を原蚕種といい,原蚕種の親の蚕種を原原蚕種という。カイコの雌のガは交尾後500~700粒の卵を産む。したがって,普通蚕種を得るために原蚕種は雌雄合わせて最低2億粒が必要となるが,実際にはその2倍以上が作られている。これらの原蚕種および普通蚕種を作ることを蚕種製造という。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

蚕種
さんしゅ

商品化した蚕(かいこ)の卵。和紙(蚕種台紙)に雌の蚕が多数の卵を産みつけた製品である。一つ一つの卵は小さく、1枚の台紙から多数の蚕がふ化する。養蚕業の繁栄期には、多数の台紙からふ化した大量の蚕のつくった大量の繭(まゆ)から生じた養蚕農家の利益が大きく、生産蚕種を多数農家に売った専門的蚕種業者の利益も極めて大きかった。近世養蚕に対応した近世蚕種業は当時の養蚕地帯で形成されたが、幕末までに周囲に蚕の病気を媒介する昆虫の少ない特異地域(福島市、長野県上田市周辺)に特産地が成立した。産業革命期以降のイギリスの絹需要に応じたイタリア、南フランスの養蚕業に幕末から明治始めにかけて蚕種を輸出した国内特産地には資本が蓄積し、近代産業の発展を促した。その後の国内養蚕業の成長期には技術革新により蚕種産地が拡散し、製糸業よりも蚕種生産の重要な小産地も出現した。[佐々木明]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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