火口原(読み)カコウゲン

デジタル大辞泉 「火口原」の意味・読み・例文・類語

かこう‐げん〔クワコウ‐〕【火口原】

複式火山の、中央火口丘外輪山との間の平地箱根仙石原せんごくはらなど。
[類語]火山噴火山死火山休火山活火山単成火山複成火山単式火山複式火山海底火山外輪山内輪山噴火口火口火山帯クレーターカルデラ

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精選版 日本国語大辞典 「火口原」の意味・読み・例文・類語

かこう‐げんクヮコウ‥【火口原】

  1. 〘 名詞 〙 複式火山で、外輪山と中央火口丘との間に広がる平地。箱根の仙石原阿蘇阿蘇谷南郷谷など。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「火口原」の意味・わかりやすい解説

火口原
かこうげん

複式火山(複合火山)の中で、外輪山と中央火口丘との間にある平坦(へいたん)な低地。火山の山頂部が断層などによって陥没し、カルデラを形成したあとに、新しい火山が中央付近に噴出すると、もとの火口底は火口原として残る。箱根火山仙石(せんごく)原、阿蘇(あそ)火山の阿蘇谷や南郷谷はその好例。阿蘇火山の火口原は広大な面積を有し、集落耕地が開け、多くの人口を収容している。

[市川正巳・村田明広]

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改訂新版 世界大百科事典 「火口原」の意味・わかりやすい解説

火口原 (かこうげん)
crater floor

大型の火口あるいはカルデラ底部平坦地をいう。中央火口丘が存在する場合には火口原は環状や三日月状の平面形になる。阿蘇の阿蘇谷と南郷谷はその好例である。火口原に水がたまると火口原湖(たとえば十和田湖)が生じるが,それが埋積または排水されて露出した旧湖底(たとえば箱根仙石原)も火口原とよぶ。このように,火口原は後の火山噴出物や火口壁・カルデラ壁からの崩落物,湖成堆積物でできている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「火口原」の意味・わかりやすい解説

火口原
かこうげん
crater floor

複式火山の外輪山と中央火口丘との間に存在する谷または平坦地。外輪山壁,中央火口丘斜面からの崩落物や,中央火口丘からの噴出物が谷を埋めて平坦地をつくることが多い。箱根火山の仙石原,赤城火山の新坂平など。一般に広いものは少いが,阿蘇火山の阿蘇谷南郷谷のように面積 150km2に及ぶものもある。火口原に水がたまったものを火口原湖と呼び,芦ノ湖屈斜路湖,赤城山大沼などが知られている。

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百科事典マイペディア 「火口原」の意味・わかりやすい解説

火口原【かこうげん】

大きな火口やカルデラの内部が平たんになった部分。たとえば箱根の仙石原,阿蘇の南郷谷や阿蘇谷。

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