視床(読み)ししょう(英語表記)thalamus

翻訳|thalamus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「視床」の解説

視床
ししょう
thalamus

間脳の上半部にある大きな卵大の灰白質。主として動物性機能に関係し,上行性 (感覚性) 線維中継核になっている。嗅覚以外のすべての感覚がここで中継される。視床には多数のが含まれるが,感覚の中継核を特殊核といい,それ以外の核を非特殊核という。特殊核から大脳皮質に上行する線維系は,脳幹網様体から上行する賦活系の一部をなしており,感覚刺激によって大脳皮質を目ざめ状態にする。これに対して,非特殊核から大脳皮質に上行する線維群は広汎性視床投射系と呼ばれる。

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百科事典マイペディア「視床」の解説

視床【ししょう】

大脳の中心部にあって,間脳に属する大きい灰白質のかたまり。背側は大脳半球,腹側は視床下部におおわれる。もとは視覚に関係が深いとしてこの名が付けられた。知覚系統の一大中心で,脊髄,延髄,橋(きょう)などから上ってくる知覚神経繊維は,すべて視床内の核で終わり,大脳皮質への中継部となる。また大脳皮質と最も深い関係のある灰白質で,精神作用の一部,情動,感情の発現に重要な役目を果たしている。
→関連項目間脳

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精選版 日本国語大辞典「視床」の解説

し‐しょう ‥シャウ【視床】

〘名〙 間脳の大半を占める大きい灰白質のかたまりの部分。嗅覚以外のあらゆる感覚神経から大脳皮質への信号を中継するほか、感情の発現や運動の促進・抑制に関係する。視丘。背側視床。〔人体の機能(1952)〕

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デジタル大辞泉「視床」の解説

し‐しょう〔‐シヤウ〕【視床】

間脳にある大きな灰白質の部分。嗅覚きゅうかく以外の興奮伝導を大脳皮質へ中継し、痛覚の知覚や運動機能の調節、感情の働きにも関係する。視丘。

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栄養・生化学辞典「視床」の解説

視床

 大脳の中心部分に存在する神経核の集合体.におい以外の感覚を大脳に伝える中継点として機能する.

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世界大百科事典 第2版「視床」の解説

ししょう【視床 thalamus】

視床は中脳の前方で間脳に属し,第三脳室背側部の両側に位置する卵形の構造で,背側視床ともいう。この部の背側方は大脳半球に,また腹側方は視床下部におおわれている。内部構造は複雑で,多数の細胞集団から構成されていて,それらは視床内での位置や大脳皮質および下位の構造との結合,さらに機能の違いによって分類される。視床では,嗅覚(きゆうかく)を除く他のすべての感覚情報が大脳皮質に至る前に,いったんは必ず中継され,この部で部分的に変換されて大脳皮質に送られる。

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世界大百科事典内の視床の言及

【間脳】より

…脊椎動物の脳の一部。視床脳ともいう。ヒトを含めて脊椎動物の間脳は,その形成の過程や基本的な構造は同じである。…

【脳波】より

…朦朧(もうろう)状態を起こす精神運動発作では側頭葉に棘波が現れる。発作的に片頭痛,苦悶感,心悸亢進などを訴える視床下部性癲癇では,頭頂部,後頭部に6Hzまたは14Hzの陽性棘波がみられる。脳腫瘍,頭部外傷,脳出血などでは,局在性のδ波が覚醒時にみられる。…

※「視床」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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