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角質(読み)カクシツ

百科事典マイペディアの解説

角質【かくしつ】

空気中で生存する脊椎動物体表に生じる角化組織主成分はケラチンと呼ばれる。硬タンパク質の一種。表皮角層,毛・羽毛・爪(つめ)・蹄(ひづめ)などを構成する。ケラチンは,水や中性塩に不溶で,10%のシスチンを含み,そのS−S結合がペプチド鎖間をつないでいる。髪の毛のケラチンは二次構造の違いからα型とβ型があり,α型が自然状態,β型は引き伸ばされたもの(パーマネントをかけた髪はβ型)。また表皮表層の細胞に角質が生成沈着することを角質化といい,角質化に伴って細胞は死に,核は消失する。
→関連項目たこ粃糠疹ふけポリアミド水虫

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世界大百科事典 第2版の解説

かくしつ【角質 cornea】

角化組織ともいう。つめ,ひづめ,毛,ウシの角の外被ヒゲクジラのひげ,爬虫類のうろこ,くちばしの外被,カメの甲羅の表面など,本来,空気中で生活する脊椎動物の体表に生じる硬い死組織を総称する語。角質の主成分はケラチンと呼ばれる硬タンパク質である。この点で,無機塩類(カルシウム)を主成分とし,体の内部に生じた硬組織である骨や歯とは異なる。角質は,もと脊椎動物が陸生化したとき乾燥を防ぐ適応として生じたと考えられるが,体表を覆って動物体を保護する役目を担うほか,ときにはサイの角のように攻撃用具になっている場合もある。

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大辞林 第三版の解説

かくしつ【角質】

うろこ・毛・角・嘴くちばしなどを形成する、タンパク質のケラチンから成る物質。爬虫類以上の脊椎動物の表皮の部分を成し、身体を保護する。

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世界大百科事典内の角質の言及

【角膜】より

…眼球の前方最表層にある透明な球面状の膜。眼球壁の一部を構成するとともに,光を取り入れ屈折させる重要な働きをする。成人では,直径は11~12mm,表面での曲率半径は約7.5mm,厚さは中央では約0.5mmであるが周辺部では0.7~0.8mmと厚くなる。光学的屈折率は1.372であり水よりも大きい。光は空気中から角膜に入るため,ここで大きく屈折されるが,その屈折は水晶体での屈折よりもはるかに大きい(水生脊椎動物の場合には角膜にレンズ作用がない)。…

【うろこ(鱗)】より

…動物の体表に存在する硬い小片を一般にうろこといい,〈こけら〉ともよばれる。動物学的に定義すれば,脊椎動物の皮膚に生じたリン酸石灰質あるいは角質(ケラチン質)の小片である。うろこは体の保護,乾燥に対する防御だけでなく,感覚器としての機能をもつ場合もある。…

【髪】より

…頭毛,頭髪,髪の毛などとも称される。そもそも毛とは皮膚の表層をなす細胞群が硬いタンパク質性の物質塊(角質)に変化して生じたものであるが,その際に皮膚表層が1本1本の毛をとりかこむようにして体内へ深く(髪の場合は4~5mm)陥入し,毛包を形成する。生体から髪をむりに引き抜くと髪の根部にぶよぶよの組織が付着していることが多いが,この組織が毛包にほかならない。…

【ケラチン】より

硬タンパク質の一種。動物がその生体を外界から隔離するために形成した保護外被,すなわち皮膚角質層,毛髪,羊毛,羽毛,角,つめ,うろこ,くちばしなどを形成している類似タンパク質の総称。角質ともいう。…

【皮膚】より

…軟骨魚類や原始的な硬骨魚類では,表皮の上皮細胞と真皮乳頭の間葉細胞によって,エナメル質と象牙質をもつうろこが形成されるが,進化した硬骨魚類では(図2),真皮中に存在する骨片だけのうろこに変化している。 水生両生類は魚類とほぼ同様な皮膚をもつが,陸生両生類や爬虫類では表皮の表層部が角質化し,表皮が角質層と胚芽層に区別されるようになる。角質層は体内の水分保持のために発達したものであるが,両生類(図3)では薄く,真皮中に陥入した多細胞腺の分泌物が体表を保護している。…

※「角質」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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