説教師(読み)セッキョウシ

世界大百科事典 第2版の解説

せっきょうし【説教師】


[キリスト教社会]
 宗教改革前夜のローマ・カトリック信仰の基礎は秘跡(サクラメント)で,教会での司牧の中心はミサの執行であった。教会と信仰のこのようなあり方への批判が高まるにつれて,しだいに聖書が信仰の基礎に置かれ,司牧活動では説教が重視されることになった。これに伴って15世紀の初めから,特に都市の教会では正規の司祭職のほかに,新しく説教職が,市参事会や裕福な家族によって設置される傾向が現れた。説教師Predigerは知性,学識において司祭にはるかに勝り,また教会と信仰の既成のあり方に批判的であったから,宗教改革への地ならしをするとともに,宗教改革の速やかな普及に貢献した。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

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