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財団抵当 ざいだんていとう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

財団抵当
ざいだんていとう

企業のもつ土地,建物,機械などの物的設備および工業所有権などを一括して統一的財産とし,これを抵当権の目的とする制度。民法上の抵当権は個別の不動産を対象としているが (369条1項) ,多額の銀行借入れを必要とする企業の場合,個別に抵当権を設定するのは不便であり,担保価値も小さいこと,また担保価値のある,登録の可能な動産たる工場設備にはそれが動産であるため抵当権が設定できないこと,これらの不都合を解消するために工場抵当法などにより設けられたもの。これには工場財団のように,企業のもつ不動産を中心に構成され,当該財団が1個の不動産とみなされるものと,鉄道財団のように当該財団が1個の物とみなされるものの2種類がある。前者は抵当物件のうち財団に帰属するものを任意に選べるのに対し,後者は組成物件すべてが財団に所属するという相違がある。

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デジタル大辞泉の解説

ざいだん‐ていとう〔‐テイタウ〕【財団抵当】

工業・鉱業・鉄道・漁業などの企業において、その企業経営のための土地・建物・機械・器具・産業財産権などを一括して一つの財団とし、その上に抵当権を設定する制度。

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百科事典マイペディアの解説

財団抵当【ざいだんていとう】

工業・鉱業・漁業・鉄道企業等において,その企業経営のための土地・建物・機械・工業所有権等を一括して一財団を構成し,その上に一個の抵当権を設定する制度。企業の金融上,その財産的価値を十分に活用するために発案された。
→関連項目企業権鉱業権

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世界大百科事典 第2版の解説

ざいだんていとう【財団抵当】

企業がそれを構成する不動産(土地,建物),機械器具などの動産,賃借権,特許権などの各種権利その他の財産権を担保として融資を受けやすくするため,これらの物的施設の全部または一部を一括して1個の財団とし,これを1個の不動産あるいは物とみなして抵当権の目的とする制度である。民法の定める抵当制度の特例として,特別法により各種の財団抵当制度が定められている。 一般に企業は,各種の物的施設を有し継続的に活動をしているが,それに必要な資金の借入れ等の融資を受けるにあたり,担保としてこれらの物的施設を提供する必要が生じる。

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大辞林 第三版の解説

ざいだんていとう【財団抵当】

財団を目的とする抵当権、およびその設定。企業経営のための土地・建物・機械などの物的施設、および特許権などの産業財産権を一括してその上に抵当権を設定する制度。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

財団抵当
ざいだんていとう

工業・鉱業・漁業・鉄道その他の交通事業などの企業において、その企業の経営のための土地・建物・機械・器具・工業所有権(産業財産権)などを一括して一つの物として取り扱い、このうえに抵当権を設定する制度。民法では個々の物のうえにしか物権が成立しないので、ある企業全体を担保にするには非常にめんどうで、しかも、企業を有機的な一体としてその価値を把握することが不可能である。そこで、日露戦争後、資本主義が急激に発達した1905年(明治38)に工場抵当法鉱業抵当法鉄道抵当法を制定して、財団抵当の制度を創設することによって、企業の担保化を容易にしたのである。その後、軌道ノ抵当ニ関スル法律(1909)、漁業財団抵当法(1925)、港湾運送事業法(1951)、道路交通事業抵当法(1952)、観光施設財団抵当法(1968)などによってこの制度はさらに拡充された。財団を公示するためには財団目録を作成・提出したうえで一定の登記または登録をしなければならない。[高橋康之]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の財団抵当の言及

【抵当権】より

… しかし,抵当権は所有者が占有を失うことなく担保価値を利用できる便利な担保権なので,現実の必要に応じて特別法により目的物の範囲が拡張されている。まず第1に,財団の担保価値を一括して把握する財団抵当の制度がある。これは,大規模の企業施設につき,その中に含まれている個々の不動産を担保化するより,一個の集合体として取り扱うほうが担保価値を高めることになるので,金融確保の手段として特別法で認められたものである。…

※「財団抵当」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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